魔法使いに花束を

さびしゅ

第1話 出会うのは魔法の世界の中で、、、

「おねえちゃん、、、おねえちゃん、、、どこ、、??」

バチバチと燃える炎の中少女は一人歩いていた

少女の名前はグリシア、この炎の中にいるであろう

唯一の家族の姉を探している。。。


「グリ、、シ、、ア、、、」


弱々しくグリシアを呼ぶ姉の声が聞こえる

「お姉ちゃん!!!」

グリシアは姉の声を辿って炎の中を走った、、が、


「おねえ、、、ちゃ、、、ん、、、」


グリシアがその先で見たのは

血だらけになって倒れている姉の姿だった


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


グリシアは突然のあまりにも残酷な現実に叫んだ、、、!!!


炎はバチバチと哀しげに燃えていた、、、





ーーー第1章ヴァキンネスタの魔法使いーーー





はっと目が覚める


「また昔の夢か」


とベッドの上で18歳になったグリシアは言った。


唯一の家族である姉を亡くしてからは、

街の自警団をしている親戚に引き取られた


親戚のおじさん、おばさんは子どもに恵まれなかったのでグリシアはとても可愛がられた


そしてグリシアは親戚のおじさんと同じ自警団に入った。今日は初出勤の日である。


グリシアはベッドから出ると伸びをして、

窓を開けた、グリシアの部屋は2階にある


(今日はいい天気だなぁ)と思ってると


ふわふわっと小さな火の玉や泡がグリシアの目の前に浮かんできた、どうやら子どもたちが下の階で

魔法を使って遊んでいる様だ。。。


(魔法か、、、)


とグリシアは思った


10年前ーグリシアが8歳だった時に魔法の実験をしていたこの街の魔法研究施設が魔法の大事故を起こした、たくさんの犠牲者が出る悲惨な事故だった、その中にはグリシアの姉もいたー


その事故以来どうもグリシアは魔法を受け入れられなくなっていた、魔法をこの世界から消したいと思う時すらあった


自警団に入ることを決心したのも

素養さえあれば誰でも魔法が使える世界で

自警団が魔法から縁遠いい仕事だったからだ。


と考えていると

「グリシアーー遅行するわよーーー」

と一階からおばさんの声が飛んできた


「今、行くよーーー」

とグリシアは急いで準備をした



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


街のとある建物の上に男が立っている

男の装いは全身黒色の服で髪はオールバック

目はつり目でギザギザの歯、素行が悪そうでとても近づきたくない雰囲気だ


「しかし、本当にこの街、ヴァキンネスタに花束がいるのかねぇ??」


と男はつぶやいたそして


「しかしこの街 火 が多いなぁ」


と怪しい笑みを浮かべながら謎の花の花弁を握りしめた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



どうやら、おじさんは新団員の受け入れの準備で

先に自警団の本部に行ったらしい

おばさん曰くグリシアが同じ仕事に就くことを

とても喜んでいる様子で家を出て行ったそうだ


グリシアは花の模様の髪飾りで長い髪を後ろで結んで、ポニーテールにして真新しい自警団の制服を来て急いで家を出た


「行ってくるねーおばさん!!」

「行ってらっしゃい初出勤頑張るんだよ!」

とグリシアはおばさんからの激励を受けて家を出た


「おじさんもおばさんも とてもよくしてくれる

感謝だな」


と呟きながらグリシアはヴァキンネスタの自警団の本部に向かおうとした、その時



ごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぉっと



街の各所から火柱が上がった


「!?」


グリシアはあまりの突然の出来事に驚いた

「これは、魔法!?しかもこんな強力な魔法が

同時に、、もしかして魔法テロ!?!?」


とグリシアが状況を整理していると

「うわぁぁぉぁん」と子ども叫び声が近くから

聞こえた、グリシアは


「行かないと、、、!!私が行って何ができるかわからないけど」


と言って入隊式そっちのけ、覚悟で子どもの叫び声と火柱が立ったであろう、ヴァキンネスタの第3通りに向かった




「うぁぁぁぁぁぁぁん」


第3通りでは、火傷を負った男の子が炎の怪物に今まさに襲われそうになっていた


周りの大人も炎の怪物にどう対処すればいいかわからず手が出せずにいた


ゴォぉぉぉゴォぉっ


と炎の怪物がまさに火のまとった拳で少年を殴ろうとした時、、、、!



「まて、お前の相手は私だ!!」



とグリシアの声が第3地区に響き渡った


「あの格好は、、自警団!!」

「来てくれたのか!!自警団!!」

と周りの大人たちは歓喜の声を上げた


グリシアは装備していた自警団の剣をもって構えた


ごぉぉぉぉぉぉっと炎の怪物はグリシアの声に反応してグリシアの方へ向かってきた


(怖い、、怖いけれど、、もう昔のように泣いていた私ではない、、)

グリシアの中で姉を失って泣いていた過去がふっと浮かんだ、、、


「はぁぁぁぁぁぁ」と襲ってくる炎の怪物にグリシアは切りかかった!!しかし、、


剣は炎の怪物の体をすり抜けた


「なっ!!実体がない、、!?」


とグリシアが驚いた時、炎の怪物の拳がグリシアの

目の前に迫ってきた、、その時


「水よ薙ぎ払え」


その声と共に大量の水が炎の怪物を押しつぶして

消し去った


グリシアは目の前で起こったことに頭の中の整理がつかなかった


(何が起こった!?はっ!!これも魔法!?!?)


と気が付いた時、水が流れてきた方向から



「全く、1人の花束を探すのに手荒すぎる」



と言う、パーマがかった髪に、小さなメガネ、マフラーにダボダボの服を着た青年が立っていた



「君は、、、!!??」


とグリシアが声をかけようとした時



ごおおおおおおおおおおっと


グリシアの後ろから再び炎が舞い上がり炎の怪物を形成した



青年は「しまった!?仕留め損なったか!?」

といって再び魔法を打とうとしたが



(あの女性も巻き込んでしまう、、、)



と少しためらった、この間に炎の怪物はグリシアの

頭部目掛けて拳を放っていた



(私、、、死んじゃう、、、!!!助けて、、お姉ちゃん!!!この怪物を消して!!!)



とグリシアが心の中で叫んだ時



グリシアの体から白い魔法陣が炎の怪物に向かって現れて、それに触れた怪物が一瞬で消え去った




グリシアが自分自身の身に起こったことを理解する前に青年がグリシアの手を掴んだ そして


「君が花束か!!私はユーイチ、君の身を守るためにこの街ヴァキンネスタに来た!」



と言い放った。



グリシアは



「わ、私はグリシア、、これは一体、、??」



と戸惑いながら答えた






ーグリシアの運命は動き出したー






















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