第42話 利益

 丸投げされたら、自由にできることに後で気づいた僕は、周辺をきれいに整備し、材料はすべて丸太に変換。

 その丸太で店をいくつかつくる。まぁ、RPGに出てくる感じの店でいいかな?


 見えない一部を鉄にして、木の周りをよくわからないけど、虫に食われたり、腐ったり絶対しない液体(ア●クサ製)をコーティングする。

 鉄筋部分にもそれをコーティングし、永遠に使える建物が完成する。

 

 一部を石に変換し、それっぽい雰囲気と、残った材料で看板を作る。

 十軒くらいあればいいかな?あとの材料は、宿とか、食堂とかにしよう。


 全部RPGで見たとおりに作っていく。宿には大浴場をつけて、あとは人口の温泉水を流して…。露天風呂とサウナもつけて…。浴場というより、温泉になったけど。

 店の裏は、木製アパートを四件つくった。

 少し店数がさみしいけど、そのうち増えてくれるといいなぁ。


 あ、僕の店つくらないと!キャンプ用品店!

 ダンジョン前に、広場があるけど、そこを潰して景観に合うような店を作る。

 店を円を描くように配置できるように移動させ、その中心に噴水を作り、広場をつくる。うーん、なかなかの完成度なんじゃない?


「ふぉっふぉっふぉ、坊ちゃん。随分と発展させましたね」

「執事長!どう?いい感じじゃない?」

「そうですな。雰囲気もあってますしのぅ。頑張りました」

 僕の頭を撫でる執事長。ちょっと嬉しかった。


「オルソーさんが、宣伝してくれるんだよね?」

「はい、そのあと今夜には冒険者が到着すると」

「早いなぁ。あ、ギルドにする建物も造ったほうがいいよね?」

「そうですなぁ。坊ちゃんのお店の向かいに作ればいいのでは?」


「そうだね!」

 僕たちの店と同じ形の店を作る。それに外側にカウンターをつけて…。

 うん、ギルドっぽい。分かる?

「ふぉっふぉっふぉ、手際が早いですのう。さすがです、坊ちゃん」

 褒めても何も出ないよ?


「では、村に戻りましょうか。昼食が待っていますよ」

「うん!今日は何だろうなぁ」


 昼食は、パンのバイキングで、ピーノのコーンポタージュがおいしかった!

 

 夕方になると、ネンガ村に続々と馬車が来た。

「ここがジオラスかい?」

「いえ、ここの隣がジオラスです。案内しますよ」

 細身の白衣を着た男性だった。お医者さんかな?

「ありがとうございます」


「ここがジオラスです!」

 僕が広場に案内すると、後ろに続いていた仲間の人や、他のグループが盛大に驚いていた。

「最近発見されたんですよね?リシエル最大のダンジョンと規模が、いや、あれよりでかいぞ!?」

「す、すげぇ!!やべぇ!!」

「村人総出で建築したんです」


 だとしても早いかな?

「宿はこちらです!」

「回復道具はいかがですかー?」

 

 数少ない若者と大人(二十歳~五十歳)の人たちに、昼間みっちり接客と計算について覚えさせたから、運営は大丈夫そうだね。

 威勢のいい声が冒険者たちを呼び込む。

 空きテナントも数件あるから、五十万セル(円)くらいで入ってもらおうかな?


 安定的に収入が得られそうだし、ネンガ村の完全永久安泰に近づいている気がして、僕は嬉しかった。

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