第28話 家具

 一週間暇な僕たちは、みんなでスーパー木こり時間タイムを過ごしていた。

「これ、そのまま僕が変形すればいいのかな?」

 でも、そうすると、みんなの仕事がなくなっちゃうよね。やめよう。

「丸太は、こっちに!他の葉っぱとかは、アオイさんのところに持って行ってね!」

 そろそろ、みんな一本くらい切り終えたから、僕はみんなに指示を出す。

 僕は机とかを作ればいいんだよね?広場でみんなが使えるやつ。


 ねぇ、ア●クサ、あの丸太みたいな生地が見えている机ってあるよね。キャンプ場にあるようなやつ。あの、タヌキが借金を負わせるの森のゲームのだと、まるたシリーズってなってるやつ。

 ”はい、ありますね。あの四角くて、横が丸太の外がわみたいになっているやつですね。それに形を変えたいと”

 うん、うまく行けるかな?

 ”イメージさえしっかりすれば、大丈夫ですよ。私もよく、あんなことやこんなことを妄そ、いえ、想像していますのでイメージはお任せあれ”

 えー、なんか嫌な予感がするから、やだ。ありがとう!じゃーね!


 よし、あの、まるたシリーズのダイニングテーブルのクソデカバージョン。片方に十人、もう片方に十人、両端に一人ずつ座れるくらいにして。

 十二人座れるから…大人用を八つ作って、子供用を二十人くらい用のを一つ作ろう。椅子も人数分つくって。高さは、後でリクエストをうけつけようか。


「これで全部だね!あれ、そういえばゾルフさんってどこ?」

 今日の朝は、ご飯で見かけたけど、木こりの時間には見なかったな。

「ゾルフさーん!」

 みんな心配して、叫んでいると、なにやら、何かを引きずる鈍い音が聞こえてきた。それを引いていたのは、ゾルフさんだった。


「いやー、すまない!奥のほうで十本くらいとってきたから遅れちまったな!」

 なんと半日で十本切ってくるとは…。元々すごく体格のいいひとだから、三本くらいは切れるかなっておもってたんだけど、まさか半日で…。

 みんな驚きのあまり絶句したり、ゾルフさんを褒めたたえたりしている。

「よう、坊主!これで半分くらいは作れるだろう!」

 

 合計で集まったのは、三十五本。その分の葉っぱや、枝が出たから材質変換で、気にして、変形で丸太にすれば、多分、全員分作れるかな。

 みんなで、広場まで頑張って運ぶと、昼ご飯ができていた。

 僕とゾルフさんは台に乗る。


「みんな!お疲れさまだ!なんと、今日は坊主のメイドのピーノっていうやつが、小麦のなんかウメェやつつくってくれたらしいから、飯休憩としようじゃねぇか!」

「皆さん、お疲れさまでした!今、机とか作っちゃうので、ござはしかなくで大丈夫です!皆さんは、配給に並んでください!」


 台から降りると、ゾルフさんが、みんなに聞こえるような声で、耳元で、こそこそと、そんなにすぐ作れるのかって聞いてきた。

「お任せあれ!ですよ、ゾルフさん!」

 僕は並べられた丸太を、イメージ通りに、耐久力とかも考えて机といすを作った。

 みんなで広場の中央に運ぶと、席に着いた。


「それでは、初!机といすで食べる飯を味わおうじゃないか!」

 ゾルフさんの掛け声におう!と応じる住民。



「いただきます!」

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