人形
夏洲(かしま)
第1話 人形嫌い
子供の頃、
等身大の人形を貰った。
父方の伯父に。
ケース越しに人形と目が合い怖かった。
部屋のどこにあっても視線はピタリと自分に向けられている。
逃れられない、
そんな恐怖を持ったのかもしれない。
それでも、
父や母に人形が怖いとは言えなかった。
大人になって家を離れるときも
その目が気になっていたが
その頃には
納戸の奥に仕舞われていて
随分前から目にすることはなかった。
納戸にいつ納めたのか、
覚えていない。
改めて聞くことは躊躇われたので
聞けずじまいのまま時が過ぎた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます