旅路
@tsumugi289
第1話 目が覚めたら
「貴様だけは…貴様だけは許さん…!ここで私が死のうと…ここで
「ぐあっ…!」
ーーーーーーー
「…?」
私、光こころが目覚めたのは知らない森の中だった。
目覚める前…寝る前かな…?何かをしてたんだろうけど…思い出せないや。
ーー誰もいない。さっきまで仲間のみんなと居たんだけどな…
でもやってみる価値はあるかな…
《広範囲探知弾幕》…
これは体の中にある弾幕を四方八方に飛ばして跳ね返ってきた弾幕の反応を見て周りの状況を知るための弾幕。
もちろん四方八方に飛ばすわけだから攻撃なんかには使えない。
こんな森の中だろうと人や動物たちはいると思う…人がいなくても動物さんに道を聞くことだってできるしね。
ーーなんだろう…帰ってくる反応が…粗い…?いつもなら森程度の範囲正確に跳ね返ってくるのに…寝る前に何があったの…?
でもよかった。幸い正確に反応してくれるところに人がいた。それも見覚えのある反応!
それにしてもなんではぐれちゃったんだろう…いつもならみんなと一緒に活動するのに…みんなを見つけるのと同時にこの寝る前の出来事もしっかりと調べないといけないのかな…
「みーつけたっ!」
「こころか、全員はぐれたみたいだな。狼子の反応は見つけたが、いかんせん精度が粗くなってるみたいだ。正確な位置まではつかめてないな。…アリシアとフレアは…すまん。見つけられなかった。」
「ごめん…その二人は私も見つけられてないの…」
この男の人は
私の友達で、索敵と戦略を立てるのがすっごく上手なの!その真心くんでさえあの二人を見つけられなかったってことは…相当遠くにいるか別の世界…またはそれほど精度が落ちちゃったってことだね…
「どれくらい力が弱くなっちゃったんだろう…」
「わからない。ただ、前の力は発揮できなくなるだろう。」
「真心くんは理由をつかんでたりするの…?」
「ああ。まぁ推測だが強制弱体化転生だと俺は考えている。」
「強制弱体化転生…」
これは私も聞いたことがある。転生すると普通は器の強さがそのまま来世に持ち越されるから実質的に強くなれる。でも強制弱体化転生をうけると器が弱体化した状態で転生しちゃうって聞いた。それだけじゃない。術者は対象の性格や癖を変えたり記憶をいじったりでき…
「寝る前の記憶がないのって…」
「あぁ、俺もこれを口にして分かった。」
「「強制弱体化転生をせいだ。」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます