エピローグを咲(わら)って僕達は。

NORA介(珠扇キリン)

00 誰も手に取らない物語

あぁ、つまらない人生だった。私の人生なんて、そんなものだ。


私は独り、部屋で呟いた。


残り2ヶ月、やりたい事も思い残した事も”もう無い”。何もかも、もう遅いから……


ドラマでしか聞いた事なかった余命宣告、しかも2ヶ月なんて傑作だ。


まさか自分が余命宣告を受けるなんて、今ままで何の為に生きてきたんだろ?


頑張った事が無意味に感じる。努力なんて何の意味もなかった。


成功しても…それすらもくだらなくて笑ってしまう。


しかも原因は分からないときたものだ。原因は分からないものの、医者には私がもうすぐ死ぬと分かるらしい。


どうやら私の身体はあらゆる機能が低下しているらしい……


そもそも私が大嫌いな病院に行こうなんてしたのは身体の不調が原因だ。


まぁ、そろそろ飽きてきてたし……


もう何もやる気が出ない。暫く寝よう…そうして目が覚めたら出掛けよう。


私のバッドエンドは、どうせ誰も見てくれない。

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