リード・クライシス
ロングブラック
愛されたいだけ
愛されたいだけ -1-
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深夜0時をまわったというのに、相変わらず
朝と夕方から夜にかけての時間帯は、主に学生が
それが一転、日付が変わればたちまちそこは夜の街と化す。店の照明や看板の光に照らされた大街道は、この明るくて
実際、視界の端では酒の飲みすぎで
「今日はひどいな……いつもに増して」
そう、今日は一段とひどかった。
もちろん毎日こんなに汚れているのではない。
夏休みの期間中あたりに開催されている週一の祭り––––––
「眠たいな……缶コーヒーでも飲みながら帰るか」
言動が全く
疲労でどうやら頭が正常に働いていないらしい。
「ちょうどローンソもあるし、なにか小腹に入れるものでも……」
胃に食べ物があるまま寝ると、消化するために
「何か食べないとまずい……倒れる」
フラフラと生まれたての子鹿よろしく、
「なんで土曜出勤で、残業で、
「
「うん?どうした?」
「資料のデータを誤って
「おぉっと、やっちゃったねー」
「ご、ごめんなさい……」
謝りながら
入社してまだ半年すら経ってないのに、いきなり重い仕事を任せた課長の気がしれない。確かに会社は人手不足が
でもだからと言って、ロクなオリエンテーションや指導もなしに仕事を任せるのは間違っている。
「でもありがとう。事が大きくなる前に気づいてくれて……そして報告してくれて助かったよ」
「あ、ありがとうございます……」
「ゴミ箱の中を見てみよう。大抵削除されたデータはそこに残っているはずだから」
「は、はいっ––––すぐに確認します!」
素早くお
真面目な分、
だから
と、ここまでは非常によかった。
よかったのだ。
隠さずに、また
対策する
彼女の性格上、今日中の仕事はキッチリ終わらせてくれるだろうという安心感。
その全てが完璧であった。
そう––––––自分が限界を迎えていることに気づかないまま、作業に
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