その最後をキミと一緒に

飛浄藍

プロローグ 余命宣告と大きな買い物


 彼女が余命宣告を受けた。



 そのことを彼女自身から聞いた時、僕はただゆっくり、自分の胃の中に溶け込ませるように現実を受け入れた。


 僕の彼女、天堂なつみは25歳の時に交通事故に遭い、下半身麻痺になった。しばらくは車椅子生活を強いられることとなったが、不運は重なり、二年後にはなつみの脳に腫瘍が見つかった。癒着がひどく、あらゆる治療法を試しても結局、快方に向かうことがないまま今に至る。


 いままで病状がひどくても表情に出さなかった彼女だが、余命を告げられた数日は幾分俯き気味に見えた。


 そこで僕は、なつみに悔いの残らない人生を実現させるために

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