ゲーム『ファイアーエムブレム 風花雪月』(二周目・黒鷲)

そんなわけで二周目で黒鷲学級もとい赤組、クリアしました。




とりあえずね、死んだ。私が。




こっから死ぬほどネタバレします。

気を付けてー。




赤組も安定のベレト先生でプレイです。


皇帝陛下とねんごろになってやる……!

と、ちょっと青組で心折れかけてたので、せめてときめき要素ぶっ込まないと癒しが足りない、とあんなに否定派だったときめき要素に頼りだす始末。


結果として皇帝陛下は先生になびいてくれませんでした。

くそ、ヒューベルトめ……!

おヒューのガードが固すぎて、全然付け入る隙がねえ。

皇帝陛下とはいえお年頃ですから、自由に恋愛ぐらいさせてやれよ。いやなら、その吐息系脱力ボイスで睦言の一つもかましてみせやがれ男を見せろヒューベルト!

ってなもんだったけど、あいつ揺るぎない。

クリア後までただの忠臣だった。完敗だぜ。

少しの色事も介入しないただの忠臣。ゼトとは違うんですよ。まじでただの忠臣。そういうのも先生嫌いじゃないよ。ゼトも嫌いじゃないけどな。


ホームが青組なので、どうしても青組贔屓になってしまうんだけど、赤組も悪くはなかった。

でもやっぱり青組のみんなが気にかかってしまう。

なんでかな、って考えると、やっぱ青組ルートプレイした時の、五年後の登場の仕方なんですよね。


気が付いたら五年経ってて、辿り着いたのは思い出の詰まった学び舎で、寂れた建物には死体ばかりが転がっていて、変わり果てたディミトリ=セイシンワズラッタ=ブレーダッドが一人ぼっちで、取り付く島もない状態で、そんなんで敵に囲まれて、で、そんな時に駆けつけて来てくれて、五年経ってても変わらずに慕ってくれる教え子たちだよ?

ディミトリとの対比がすごすぎて、だからこそ撃ち抜かれた。

こいつらを大事にしようと思った。


っていうのがね、赤組ないんだわ。

いや、別にだから駄目だとか言うつもりはないんだけど、青組のあのシーンはあまりにもドラマチックで、しかもそれを一周目でやってしまってるもんだからさ……ドラマチックがさ……それにゴリラが……ゴリラ……ゴリ……(うわ言)


そうは言っても赤組の子たちも愛しい教え子です。


特にヒューベルトがお気に入りでした。ブレないキャラは好きです。

一年目、「二十歳……? え、三十路超えてるでしょ……? 老成とかじゃなくて老けてね……?」みたいに思ったりしたとことか好きです。

ご主人に「彼は一見冷酷に思えるかもしれないけれど、本当に冷酷よ」みたいな(うろ覚え)こと言わせちゃうとことか好きです。

プリーストにして槍持たせて前線に出してたら、剣で斬りかかられたのにノーダメージで済ませるとことかも好きです。


あとはそうですね……

フェルディナント=フォン=エーギル!

て戦場でいちいち自分のフルネーム叫ばないとだめなあのひとですかね。エーデルガルト絡まなければ普通のいいやつなんだけど、戦場で声高に叫ぶの見るとやっぱちょっとウザい感じがして好きです。

五年後の風貌、すごい王子様感あると思うんだけど、あんなウザ……喧しい王子様どうよ。


で、肝心のストーリーなんだけど、ストーリーがな。

いや、話は面白かったよ。

ただな、ぶっちゃけ、エーデルガルトさんの主張がよくわからんかった、のです。


教会ぶっ潰したいのはよくわかったが、理由がわからん。

教会の中枢が人ならざる者であるのは、まあ事実だ。わかる。

だから教会の支配から世界を開放するという辺りが、わからない。


人の矜持とか、そういうことなのかと考えることもできなくはないけど、なんか不都合ありました? ってなる。

教会のトップが人じゃないから? で? ってなる。


皇帝として伝聞されてきたこととか、エガちゃん自身酷い目にあってきてるし、っていうのもわかる。

つらかったね、って思う。

でも、それって大陸全土巻き込むような戦争して変革しないと駄目なぐらい駄目なこと? ちょっと犠牲でかくね? リスクとリターン見合ってる?


貴族制が、とか紋章主義が、とかもわかるけど、それ教会が原因かなぁってなるし。

結果として、教会っていうか、レア様やべえなちょっとお狂いになられているな、とは思うけど、それまでなんか教会側によろしくないとこあったっけ?


匂わされてる部分はあったけど、赤組プレイしている上で、その辺の説明なかった気がすんだよね。

多大なる犠牲を払ってでも、教会の支配から抜け出さなければという、決定的な理由が。


なんかみんな先生を信じてついてきてくれたけど、先生自分の選んだ道がわりと信じ難かった。

「自分の生徒であるエーデルガルトを信じる」っていう、おい大丈夫か? みたいな理由しか見出せないっていうか。

え、そんな先生信じちゃって大丈夫? ちゃんと自分で考えた? もう一回よく考えた方がいいんじゃない? 祖国と家族と仲間に背を向けるんだよ? などと。


一年目の終わり、なんだかその辺の決定打がないまま、その場のノリとか雰囲気で話が進んでるよう思えてしまって「あれ……?」ってなったんだけど、まあそんなとこ突っ込むのも野暮ってもんだしな、そのうちなんか「教会ひでえな!」っていうイベントがあるんだろう、って粛々と進みました。

特にそういうイベントはなかったような気がしている。


あれれー?(真実はいつもひとつ風)


闇うごのひとたちがひどいイベントは起こってたんだけどなー。

彼らを渋々ながらでも使ってんの帝国側だしなー。

強いて言うなら最終章の点け火ぐらい?

あとは裏切った直後のレア様の顔の角度が人ならざる者な感じがして怖かったぐらいですかね……。

うーん……。

別ルートプレイしたらその辺明らかになるのかな。いやあ、ならない気がするなあ……。


今はもう、そういうルートだったんだと思っています。

覇道を突き進むエーデルガルトと、彼女を信じて助けるルート。

じゃあま、しょうがないよね。


ただねぇ、そんなちょっと己の正当性を見失った状態でプレイしたもんだから、色々つらみが天井知らずだった。

スカウトしていたフェリクス、シルヴァン、イングリット、アッシュの四人は祖国を裏切ってまでついてきてくれてんのに、まじでスマン。


ちょっと今後はスカウトとかやめようと思いました。

これならまだ敵対して撃破した方がなんぼかマシだ。

出撃枠もそんなに多くないし。一学級分の人数がちょうどいいんだ。

裏切ったり、幼馴染と闘ったり、戦場で家族が殺し合うとか、いくない。


せめて仲良く葬ってやるよ……。


最初のつらみは対クロードで起きた。

青組関係ないけど。

必要なのはクロードの首だけ、って皇帝陛下が言った辺り。

「は? 首? え? え? 首? 首いるの? 首? 首ないと死んじゃうよ? 首いらなくない? え? 首? 首? 先生首イラナイよ? 首だよ? いらないよね? え? え?」ってなりました。

頭の中首と疑問符だらけになって、ちょっとうまく呑み込めなかった。


この辺で、先生と皇帝陛下の間に心の距離が生まれた。

結果クロードの首はとらなかったけど、先生ちょっとどん引きでした。ちょっとだけどどんでした。


そして対王国。

ロドリグさんが出てきてしまった。

なんでや……領地に引っ込んでてくれ……。

そしてロドリグさんにごめんなさいの気持ちしか抱けないまま撃破。フェリクスで。

父と息子に殺し合いをさせた。私は酷い指揮官だ。血も涙もない。ごめんなさい……ごめ……うぅ……

そしてその後、ごめんよおおおおおおおおおおおおおってなりながらメルセデスも撃破。

ごめんよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおってなりながらドゥドゥーも撃破。


私瀕死。


ディミトリにフェリクスで斬りかかったら、親父殿も殺してきたんだろう裏切者めみたいなこと言われて崩れ落ちた。

フェリクスは覚悟の上みたいに言ってたけど、先生覚悟できてなかった。

無理。つらみ。ごめん。ごめんないさい。裏切ってごめんなさい。裏切らせてごめんなさい。



地獄に落ちろ、エル



このくだりで完全に死んだ。

殺されたのはディミトリだし、私が指揮したし、先生斬りかかったし、だけどもう地獄に落ちるしかなかった。

むしろここが地獄だ……。


両親を殺されて、初恋の君に裏切られて、(青組ルートでは幻覚に悩まされ、トラウマ山盛りで味覚障害まであるし、)信じた仲間は目の前で散っていって、従者のドゥドゥーなんて人間やめてそれでも撃破されて、最期の最期で、自分を殺しに来た初恋の君を愛称で呼ぶディミトリに、崩れ落ちた。


こんな残酷なことがあっていいのか!!!


白目むきながら最終決戦でレア様に挑みに行ったら、アネットが父さんと一緒に出撃してきて、心を無にして倒したら父さんに「許さん!」って言われた。


だよね……許せないよね……私も私が許せない……。



なにこれ。ちょっと意味わからないぐらいかなしくてつらいんだけど。あまりにも惨い。


でもエンディングでなんかハッピーエンドみたいな空気醸してくるんだ。


え、なにが……? どこが……?

だってディミトリもういないのに……?

最終決戦で消し炭にされたドロテアもいないのに……?

この手はこんなにも、血に濡れているのに……?





エーデルガルトの、何を犠牲にしてでも己の信じた道を突き進む意思の強さは見えました。覇道を貫くってそういうことなのかもしれん。

エーデルガルトの覇道はよくわかった。わかりみが過ぎた。

たぶん、エーデルガルト自身は普通の優しいお嬢さんなんだということもよくわかった。

あの坊ちゃん顔の将校の最期を見ても、そんなに非道な人物という感じはしなかった。

ただ、彼女の中でもう優先順位が揺るがないのだろうと。

彼女が選んだ覇道は、彼女が皇帝として、すべてをなげうつ覚悟をして選び取った道だったのでしょう。

それだけの覚悟を決めての道であるから、それを阻んだディミトリとは相容れないよね。

わかる。

わかる、けど、わかりたくねえなああああああああああああああああああああああああああああああ


彼女自身、別に自分のことを善とか思ってないだろうし、正義のためとか言ってなかったと思うんだ。

それでも、ベレトは教え子を信じると決めて、その道を貫くっていうシナリオだったんだと思うんだ。


でも、でも! でもさ!!!!!!!!!!

なんかもうちょっと話し合いの余地みたいなものを感じてしまう。


余地があってもすれ違うからストーリーが展開するってわかってる。ただ夢ぐらい見せろ。

ゴリラの初恋が実ったっていいだろ!!!!!!!!!!!!!!!

それに先生少しも覚悟なんてなかったんだからな!!!!!!!!

覇道コンビにのこのこついてっただけだし!!!!!!!!!!!!(逆ギレ)


結局のところディミトリに生きていてほしかっただけなので、ちょっともう切り替えて次へ進もうと思います。


次は教会ルート逝ってくる。

教会ルートではディミトリが幸せになれるといいな☆(キラッ)


エルだってディミトリを憎からず思ってたような気がしなくもないので、そういうトゥルーエンドを夢見てる。(実際にそんなもんないのは知ってる)


ドゥドゥーが穏やかな余生を過ごして、ディミトリがラブコメとかしたっていい。

エーデルガルトとヒューベルトが相変わらずなんだけど、ちょっとぐらいラブなコメを匂わせたっていい。

でも最後は結局エルとディミがあれしてそれしろ。

クロードはどっかの頭ピンクのお嬢さんとくっついたりはなれたりしてくれ。

全員平和にラブコメでもしていろ。

もうときめきエムブレムでいい。

ちょっとだけでいいから幸せになれ!

せめてごはんをおいしく食べてくれ!!!

あったかいお茶を飲んでほっと一息ついてくれ!!!!!!!

そういうフォドラの地であってほしい!

フォドラ大陸は今日も平和です。(欺瞞)


全部が丸く収まる大団円のトゥルーエンドが存在してないルート分岐するゲームがあるんですよ。知ってます?

ファイアーエムブレム風花雪月っていうんですけどね。


まじで地獄ですわ。


(※以前はてなブログで公開していたのをちょびっと改稿したものです。)

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