小説『八咫烏シリーズ(第一部1~6)/阿部智里』

これね、ほんと、このシリーズ好きすぎてヤバい。

発売日に買いに走ったり、サイン本狙いで書店のツイッターに貼り付いてお店に電話したりしてます。


公式サイトから引用した紹介は以下、

「平安王朝風のみやびな風俗と、日嗣の皇子・若宮と側仕えの少年・雪哉を中心とした魅力的なキャラクターたち、周到に仕掛けられた謎と、日本神話に通じる壮大な世界観をお楽しみ下さい。」


現時点で第二部に突入し、三巻まで出てます。間に短編も二冊あって、以下続刊。

地獄のような展開で、私を打ちのめす第二部はとりあえず置いておいて、本日は第一部にあたる六巻までの紹介を……紹介……?


巻 1  烏に単は似合わない

巻2 烏は主を選ばない

巻3 黄金の烏

巻4 空棺の烏

巻5 玉依姫

巻6 弥栄の烏


ここまでが第一部。一旦ひと段落です。


一冊目の烏に単は似合わない、これを読んだ時点ではまだ平熱だった。

「面白かったけど、好みかと問われると微妙なとこ」みたいな。そして併せて購入していた二冊目は、多少惰性で読んだんです。そして「あれ、面白いね……? 結構好きかも」ってなった。

そして文庫化を待って三冊目。次の日には四冊目の単行本購入しました。即読んだ。

4巻以降は文庫化が待てなくなったため単行本を所持した上で、文庫本も揃えています。もう夢中。


「烏に単は似合わない」「烏は主を選ばない」はコミカライズもされています。今現在、烏に主の途中です。

こちらもおすすめ。


シリーズ通しての主人公はほぼ、若宮の側仕えになる少年・雪哉くんです。

一冊目の「烏に単は似合わない」と五冊目の「玉依姫」だけ、主人公が違う人。

そして五冊目で現代日本とのかかわりがきっちり提示され、「ちょ、待って。え、何? 何て? え、ちょっと待って……」ってなります。


若宮、奈月彦と護衛の澄尾、そして近習の雪哉がな……私はこの主従トリオがすごく好きだ。

主である奈月彦が、ご褒美に金柑の砂糖漬けくれるんですけどね、私もよく砂糖漬けの金柑買ってきます。そして咽び泣きながら食べてます。

それ以外の勁草院メンバーももれなく大好きなんだけど、それを思うともれなく二部の事を考えて吐き気を催す……いや、一部で既にアレがソレだが、なんで二部そうなった……。


いや、まじでね、二部ほんと、面白くないとかそういう批判的な意味は一切なく、ただただ吐き気を催すような酷い展開が目白押しで、読んだあと抜け殻になるんだわ。特に追憶の烏がやべえよ。


ええと、なんだっけ、一部ね。一部……でもどうせ地獄の二部に続くんだろ……。


基本的に、一部は雪哉の成長物語で……す……?

いや、成長物語……うん、少年の雪哉君の成長物語じゃないかな……たぶん……。

それにしたってそういう成長します? ってぐらいひん曲がった成長ですが。

いや、いいんだ。とにかく第一部は「弥栄の烏」で綺麗に完結しています。まじで、そこで終わっとけ、が止まらない。

二部めっちゃ楽しみにしてるし、発売日に本屋に走ってるけど、でも一部で終わっといたら金柑食いながら咽び泣く事態にはならなかった、はず。

なんだこれ、シリーズ続刊は喜ばしいのに、おかしいな……なんで私はこんなに泣いているんだ……。


ってわけで、以上、紹介改め「おもしろいけど二部が地獄過ぎてつらい」っていう私の嘆きでした。


二部が終わった後、「いや、そう捨てたもんじゃなかったよ。最高だった」って言いたいです。


でもね、追憶の烏で起こったことは無かったことにはならないんですよ……。

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