狂気の台湾 V.3.1

@MasatoHiraguri

第1話 楽しい台湾

  各大学の日本拳法部の活動も夏休みに入った、2022年7月下旬から8月27日までの約一ヶ月間、わたしは何度か「中台紛争」についてネット上の小説サイトに、エッセイとして投稿してきました。(約一ヶ月間で15本の記事。)


  わたしが一番言いたかったことは、「中台問題に日本を引き込まないでほしい」ということです。

  日本の政治は、ここ十数年来、在日韓国人の首相や閣僚によって、ガタガタであるのに、この上、他所の国のトラブルなんぞに首を突っ込む暇も金もない。

  地政学的に見ても、韓国や台湾がいま地上から消えても、日本は何も困らない。しかし、世界の生活必需品の6割を生産する中国や、日本にとって韓国を監視する北朝鮮のほうが、日本にとってはよほど大切なのです(どこの家でも、隣家とはトラブルになることが多いのですが、その場合、その向こうの隣家とは仲良くしておいたほうがいいのです)。


  2022年7月から激しくなってきた、現在の中台紛争とは、

○ 台湾の支配者である台湾客家(日本の創価学会に相当する宗教政治集団)が

○ 次の選挙で更にその勢力を拡大するために引き起こした、

○ 自己宣伝のための実体のない、仮想紛争であり、


  そんなものに、日本が関わる必要は全くない。


  他所の夫婦喧嘩や親子喧嘩に首を突っ込めばろくなことにはならないのは、100年前の日清・日露戦争の教訓であるはずです。「朝鮮半島なんぞ、ロシアにくれてやれ」と主張していた明治の元勲 伊藤博文の言うとおりにしていれば、後に続く日中戦争や太平洋戦争など起きなかったのです(優秀な日本男児、数百万人が死ぬなんてことはなかった)。



◎ また、10年前から(断続的に)台湾に住んできた私は、こうも叫んできました。

  「数年前から険悪になってきた中台の関係とは、10年前の台湾であれば、絶対に起きなかったことだ。」「10年前の台湾は、本当に良かった」と。

  人によっては「お前がよかったという台湾とは、具体的に何がどうよかったのだ。」と仰るでしょう。

  「たまたま可愛い台湾人の女性と付き合っていて楽しかった、なんていう、極めて個人的な話ではないのか。そんな個人の楽しい思い出と、一般的・政治的な今の台湾社会を比べることはできない」と。


  そこで私は、以下のような、実際に台湾で目にした「10年前の良き台湾」、

その微笑ましい光景を書き始めたのです。


   ********************************


  私が初めて台湾に来た2010年、本当にのんびり・ゆったりした、おおらかで好い国でした(台北に2週間、その後、高雄に移動)。


  たとえば日本では、警察官やパトカーを見ると緊張しますが、台湾では安心感・安堵感があるから不思議でした。

  日本の警察官といえば、各種法律で市民をがんじがらめにし、何時でも何処でも、市民の自由を拘束する国家権力の監視人というイメージですが、10年前の台湾の警察官というのは、威張らない、偉ぶらない、フレンドリーでオープンというイメージでした。


  私が10年前の台湾を思い出すときに、まず頭に浮かぶのは、実際に私が見たこんな光景でした。



  夕方、高雄市の大きな交差点で、100台くらいのバイク(スクーター)が信号待ちをしている。

  私の斜め前に、ヘルメットを冠っていないおばさんがいて、その隣に来た2台の白バイ(原付)の警察官が、互いに顔を見合わせている。普段なら、見て見ぬふりをしているところなのでしょうが、なにしろ、バイクのハンドル下のフックにはヘルメットがぶら下がっているし、これだけ沢山のヘルメットを冠った人間がいる中で、注意しないわけにはいきません。


  若い方の警官が女性の足元にあるヘルメットを指差して一言言う。

  しかし、おばちゃんは頭に手をやって嫌だと言っている。どうも、パーマ屋に行き、きれいに整髪してもらったので、冠りたくないらしい(今晩、結婚式の宴会にでも行くのでしょうか)。

  若い警官がそれを上司に伝えると、彼はチラッと周りを見て(信号待ちの人全員が注目している)、もう一度若い警官を促す。警官は頼み込むようにしておばちゃんに何か言っている。おばちゃんは、嫌々ヘルメットを冠るふりをする。と、信号が青になる。

  二人の警官は、そそくさとバイクを走らせて行ってしまう。おばちゃんは、ヘルメットを金具へ引っ掛け、頭に手をやって髪型の崩れを直し、悠々とバイクを走らせて交差点の向こうへ消えました。

  おばちゃんの後ろにいる何十台ものバイクも、青になっても進まないといってクラクションを鳴らしたりしない、周りの人も、何事もなかったかのようにのんびり、バイクをスタートさせる。

  

  高雄という町は台湾第三の大きな都市で、朝夕のラッシュ時には大きな交差点では、4方向に数百台のバイクがひしめくほどです。そんな街で1年間、毎日バイクに乗ってアパートから学校まで、昼と夜はあちこちの食堂やスーパーへ、なんて生活をしていましたが、バイクや車の事故を見たのはわずか3回。

  バイクの左右逆走や信号無視、3人・4人乗り(父・母・子供2人)で歩道を爆走、なんてのは日常茶飯事でしたが、みんな気持ちがゆったりしているから、事故にならない。

  初めて、右側通行している私の前から、おばちゃんがバイクで突進して来た時には度肝を抜かれましたが、2回目からは気にならない。

  信号が青になっても、人も車もバイクも左右を確認してからゆっくりと出る。  10年前は、バイクは赤信号でも右折ができたので、交通の流れも滞ることが少なく、もちろん、注意はしますが「気楽な」雰囲気で、日本のようにガツガツ、キリキリしていませんでした。


*************************************

続く


2022年8月29日

V.1.1

平栗雅人

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