ザ・ランブルクリーチャー その四
一九二〇年四月 帝都 地下競艇会場
◇
瑠璃家宮が〈
四肢の
斬り裂くのは
〈
中心部には巨大な
〈
しかしそれを許す〈
歯を噛み合わせ唇を閉じ、周囲の触手で〈
斬り払って対処する〈
虚を突かれた末に左足を掴まれてしまった。
そうなると後は早い。
あれよあれよと云う間に四肢を絡め捕られ、大の字姿勢で
〈
その後は勝ちを確信したのか、舌を出してベロベロバー。
〈
「くそっ、絡め捕られて手足が出ない……。
もう駄目だっ!」
〈
瑠璃家宮が助けに来る気配も無い。
〈
「あっ、手も足も出た」
すると〈
両手足を捕縛していた触手をチョン切った。
水中が本拠地なのは御互い様だが、〈
今回は
危険を察知した〈
歯と唇を閉じ〈
それを読み、〈
脇腹から生やした鋏脚で時間を稼ぎつつ、更なる身体変容を遂げる。
〈
それは、巨大な
巨大な
手首の関節から鋏の噛み合わせ迄が掌部に当たり、指部(鋏)の三倍ほども長くぶ厚い。
何故これ程までに長くぶ厚いのか、それは内部に筋肉がみっちりと詰まっているからだ。
指部は小さく短いものの、太くて鋭い。
勿論この形状にも理由が有る。
〈
前面に展開した
〈
水が蒸発して無数の
この
この時、崩壊する
この状態では水分子が構成を維持できず水素と酸素に分離。
『ガヂィッッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!』
閃光が瞬き、激烈な衝撃波が放たれる。
その威力に〈
対して〈
詰まり、狙った方向に撃ち出す事が出来るのだ。
[註*
最大の特徴は片側だけ巨大な
海岸性のハゼ類と共生関係にあり、仲良くしている所がよく目撃されている]
〈ダゴン〉は完全に
案の定前歯は折れていたので、口腔内に入り
〈
しかし胃や腸などの消化器、心臓や肺などの循環器を備えた動物なのだ。
〈
バラバラに弾け飛ぶ内臓の破片。
触手群も主を失い水中を漂うばかり。
〈ダゴン〉は文字通り海の
「虫歯は全部抜いてやった。
次は入れ歯を準備しておこう……」
〈
瑠璃家宮がまだ闘っているのだろう。
〈
その音波は正確に〈ダゴン〉を捕らえ、
⦅数日前から感じているこの声……。
直ぐに探らねばなるまい⦆
〈
◆
ザ・ランブルクリーチャー その四 了
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