しゅうまつ異世界のご飯屋さん

中華鍋

第1話

 人類は、ある日突然衰退を始めたそうだ。


 進化の最高地点に至ったから、熱的死により滅ぶ運命だとか、生殖能力が減衰したためだとか、いろいろな説がある。徐々に人口は減り、街は縮小し、今は形骸化しつつも残った政府がどうにか管轄している首都と、自由自治という名の街が点在しているだけ。

 かつては移動する都市なんてとんでもないものがあったのだが、先の大戦でほとんど滅んでしまったのだという。人類もロボットも、人口の半分はそこで死に絶えて、栄華は色あせて、かつての栄光は全て遺跡になった。


「七瀬(ななせ)、お客さんだよ」

「はーい!」


 そんな訳で、点在している自由自治の街のひとつ。

 第十九都市アメノウズメで、本日ものんびり飲食店を経営中です。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る