半開きになった口から漏れるもの

 疑えば 疑われる


 信じれば 信じられる


 偏見が差別を生む


 差別が恨みを買う


 けれど 僕らは未だ無力で


 正しさを主張する勇気もなくて


 ただ 老いてゆく




 大地に根を張る草木


 動き回る事はないけれど 限りなく自由だ


 君は地に足さえついていないし


 僕は首まで埋まったまま 絶望するだけだ


 時々 夢を見る


 現実が全て夢であったという夢だ


 そうであったらいいと思う


 世界が壊れゆくのを見るのは忍びないから




 これから作られるものは


 近い将来に全部ゴミになる


 だから 既にあるものだけが尊い


 間違っている


 少しも正しくない


 そして 少しも公平でない




 絶対 従わない


 死なない事が生きている事ではない


 むしろ 死ぬ事の方が生きる事に似ている


 しかし 死は決して生命と同一にはなり得なくて


 停滞と活動は 永遠に相反するもの同士のままだ


 進化は存在しない


 変化ならばあり得るけれど

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