僕には鬼が見える
蒼野 翠莉
僕には鬼が見える
僕には昔から鬼が見えることがある。
朝学校に登校すると、ニヤニヤしながら数体の鬼が近付いてきて全く証拠や根拠の無いデマや悪口を言い放つ。
僕の挨拶が聞こえないタイプの鬼や近づかないけどその状況楽しんで笑ってるだけの鬼もいる。 小、中、高のどこでもコレは続いた。同じ鬼とは限らないけれど、やることはあんまり変わらない。
怖いし、僕は何もしてない。人間が多い中でも、なかなかこの鬼達は減らない。
他には、自分の欲望を満たしたいが為に尋常ではない量の業務を出して、終わらないと鬼の形相で罵詈雑言を浴びせる鬼や校則に違反するか怪しい程度の頭髪で人格否定する鬼もいる。
厄介なのが、この鬼は権力を持っていて、僕達ではどうしようも無い場合が多い。校則を守らないと人格否定する癖に国のルールを守らない様な鬼も中にはいる。
家に帰っても別な鬼はいる。優秀な兄弟や親戚と比較しては常に罵倒したり、貶したり扱いを変える鬼が。
僕だってこんな地獄選びたくて選んだ訳じゃ無いのに。
他の鬼が見えるヤツもいれば、鬼に遭遇しないで人生を終える幸運なヤツもいる。
どこで選ぶチャンスがあるのか、教えて欲しいものだ。 まぁ、僕にはどうしようも無いしどうする気も無いのだけれど。
僕には鬼が見える 蒼野 翠莉 @aigyokusui
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