Final Round【フリーズ】 やっぱり魔女は、パチンカス
平穏なパチンカスライフは変わらず。
この前の貯玉もまぁまぁ減ってしまったので取り返す為、新台と勝負している。
──守りたい
2000年以降に放送されたあのロボアニメの台が打てるのは感無量。お気に入りはアサルトシュラウド装備の機体。
「
◯おつー
◯がんばれ〜
◯毎週のように打ってんな
◯かわいい
◯開店から打ってて草
〇負けんなよー
一応弟子だからな、師匠のいない間にもこうして配信はしている。チャンネル名出したら撮影許可が出ると思ってなかったが……
それもはじめて数週間、まぁまぁ小慣れたものだ……台のガラスに映ってるのが女の子というのは違和感しかないけど。
しかしやはり最近までの、魔法ありきの実践に巻き込まれていたからかどうも物足りない。奴らがいてこそな気もする。
──いかん、頭が魔法に染りつつある。
雑念を振り払え。
チェッカーに玉をいれて当たりを引くことに集中するんだ!
当該保留、右の数字が滑り……台画面の中で紫の種が現れ──砕け、
ポヒィィィィィィ────
種は砕け散り、擬似連……
にはならず、台は止まった。
「え……?」
世界は静止する。
打ちだされている玉も、けたたましい音に包まれているはずの店内も、
「…………新手のフリーズ?」
そう考えに至るのもパチンカス故か。それとも何かの魔法か、はたまた魔法か。打ち出されないハンドルを回している間に、中央通路からコツコツと、軽快な足音がやってくる。
黒いローブで全身を覆い、頭にはつばの広いこれまた黒色のとんがり帽子。深く被った中から覗く、艶のある銀髪。
「安心しました、新台は空いてますね」
「台確保のために時間止める奴、はじめて見たわ」
「みなさ~ん、お久しぶりで~す!」
◯シルバやん!
◯帰ってきたのか⁉︎
◯はやw
◯戻るの早くて草
◯パチンカスwww
「んで……師匠はなんですぐこっち戻って来たわけ?」
「新台が出たら打つ……当然のことでしょう?」
至って当然と言わんばかりに、銀髪の魔女は不敵に微笑む。
「……やっぱお前、パチンカスの魔女だわ」
真・パチンカスの魔女 第2章
〜異世界の脳を焼かれた者達〜
(了)⁉︎
◇ ◇ ◇
参考機種:PF機動戦士ガンダムSEED
第2章、お付き合い頂きありがとうございました。
よければ読了の意味も込めて☆評価してもらえると嬉しいです。
ぜひぜひよろしくお願いします!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます