百合が咲き誇る世界にて〜異世界で私の百合ハーレム作っちゃいます!〜
たるたるたーる
プロローグ
みなさんはじめまして!
私の名前は白咲百合〈しろさき ゆり〉といいます!
身長155cmで体重は内緒です!
標準です!重くないです!
本当だからね…?
スリーサイズは上から8…やっぱ内緒です!
ちなみに年齢は18歳の高校生!
といっても今日で卒業なので最後なんですけどね。
周りの子達が笑顔や泣き顔でお別れしています。
私も泣けてきました。
ただ、私の場合は別れからではなくて。
その理由は…。
と、その前に私の夢を語らなければいけません!
そう!私の夢!それは!
女の子やお姉さんとキャッキャうふふがしたい!
女の子に大好き!って抱きつかれたり!
お姉さんに優しくしてもらったり!
あんなことやこんなことがあったり!
女性が大好きな!
いわゆる同性愛者の私は!
そんな夢を持って高校に入学しました!
…。
まぁ、現実でそんなこと起きないですよね。
友達にも若干引かれながら馬鹿にされました。
それに周りの子達も異性と付き合うのが当然で。
はい。知ってました。
わかってましたとも。
まだ、大学生活もあります。
その先の人生だってあります。
だけど、きっと…。
なんて考えてたらまた泣けてきました。
友達とお別れの挨拶も済ませたし帰りましょ…。
〜帰り道〜
はぁ…。
ため息を吐きながら歩く私は見晴らしの良い高台まで来ていた。
ここは景色が良くて。
沈んだ気分を変えることが出来るかなと思って。
ボーッと景色を眺めていると辺りは暗くなってきていて。
お家に帰ろ。
そう思い最後に高台から「あーあ!女の子やお姉さんとキャッキャうふふしたかったなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」と叫ぶ。
…。
なにやってるんだろ私。
ちょっと恥ずかしくなった私はその場から逃げようとした時だった。
「できますよ?」と背後から声がする。
「へっ!?」と慌てて振り返ると、そこにはローブを着た怪しい人が立っていて。
さっきの叫びを聞かれた恥ずかしさと、怪しさから逃げ出そうとした瞬間。
「したくないんですか?キャッキャうふふを。」と再度私に尋ねるローブの人。
そんなの出来るならしたいに決まってる。
っていうか、キャッキャうふふとか他の人から言われると恥ずかしい!
なんて考えているとローブの人が私に近づいてくる。
思わず身構える私。
ローブの人が私の前までやってくると両手を掴み。
「いいですよね!女同士の恋愛!イチャイチャ!女の子に甘えられたり!お姉さんに甘えたり!逆ももちろんいいです!見ていると癒されます!それにほかのシチュも…!」
なんて熱く語り出すローブの人。
私は確信する。
この人良い人だと。
だけど一つ訂正しておかないといけなくて。
「ですよね!ただ見るのも最高なんですが、どちらかというと私は参加する側になりたくて…。」と伝える。
ローブの人は見る側。
私は参加する側。
ここはお互いの価値観があるためどうしても伝えないといけなかった。
もしかしてがっかりされるかな、なんて考えていたのだけど…。
「ふふ。わかってますよ。だからあなたを選んだのです。」とローブと暗がりで表情は見えなかったけど笑っている様子のローブの人。
「選んだってなにがですか?」と疑問に思い尋ねる。
すると「今からあなたにとって理想の世界に送ってあげます。」と答えるローブの人。
怪しみながらも「り、理想の世界…ですか…?」と尋ねてしまう私。
「はい。理想の世界です。」と答えると続けて「そこは女性だけの世界。女性同士の恋愛が当たり前で。人間や見た目は人間に近いですが多種族が暮らしていて。この世界より少し不思議なことがあって。百合が咲き誇る世界です。」と語る。
正直、怪しい勧誘かなと思った。
だけど、藁にもすがる思いというか。
もしも、そんな世界があるなら…。
なんて考えてしまった私。
「そ、そんな世界があるなら行ってみたいです。」と答える。
すると「ふふ。よかったです。」とやっぱり暗がりで表情は見えないけど微笑んでる様子のローブの人。
私の手を引くと高台の先まで歩き。
そして、下を指差す。
そこには光が広がっていて。
「さぁどうぞ。」と言うローブの人。
なんだか嫌な予感がして「も、もしかして飛び込めってことですか…?」と尋ねる。
すると「そうですよ?早く飛び込んでください。」と、さも当然のことのように言い放つ。
いやいやいや。
さすがにそれは無理でしょ!
死んじゃうから!
と考えながら、すごく今更だけどあることに気づいてしまう。
それは、そもそもあなた一体何者なんですか!?ということ。
そのことを尋ねてみると「わたしですか?わたしは女神です。百合を見るのが大好きな女神ですよ。」と答えるローブの人。
うん。
今まででも怪しかったけどさらに怪しさが増して。
じーっと見つめる。
すると「な、なんですか!?も、もしかして疑ってるんですか!?」と動揺する自称女神。
「はい。疑ってます。」と正直に答えると「どどど、どうしてですか!?」とさらに動揺する自称女神。
どうしてって…それは当然で…。
言動もそうだけど…。
「まずそのローブ。明らかに怪しいんですけど。」と指摘する。
「ろ、ローブですか…?」と質問する自称女神に「はい。顔も見えないですし。女神だって信じてほしいなら脱いでください。」と答える。
正直それで信用できるかはわからないけど、まずはそこからで。
すると「むむむ、無理です!恥ずかしいです!わたし見るのは好きだけど見られるのは無理なんです!」と拒否する自称女神。
そんな自称女神に「じゃあ信じません。この話はなかったことに。」と立ち去ろうとすると「わ、わかりましたよぉ…。脱ぎますからぁ…。信じてくださいぃ…。」と泣きそうな声の自称女神。
ちょっといけないことをしてるみたいで罪悪感に囚われながらもワクワクする私。
そして、自称女神はローブを脱ぎはじめ…。
「え…。えええええええ!?」と私は驚くことになる。
そこには立派な翼と神々しい光を放つ綺麗な女性がふわふわと浮いていて。
「うぅぅ…。恥ずかしいです…。」と照れている自称…ううん。女神様。
私が見惚れていると「も、もういいですよね…。」とまたローブを着てしまう。
もっと見ていたかったのになと残念がっていると「こ、これで信じてもらえましたか…。」とまだ恥ずかしがっている様子の女神様。
「はい!信じます!すごい綺麗な女神様でした!」と素直に感想を伝えると「ほ、褒めないでください…。わたしのこと攻略する気ですか…。」と後退りする女神様。
そんな考えは思いついていなかったけど、そう言われるとそれもありかなと思ってしまう私。
だけど女神様が嫌がってるし…。
なんて考えながらもジリジリと近づくと…。
「だ、だめです…!わたしは見る専です…!あなたは向こうの世界で女の子とキャッキャうふふするんですからぁぁぁぁ!」と叫び私を押す女神様。
その力は意外と強くて。
バランスを崩した私は高台の柵から身を乗り出してしまい…。
「いっぱい百合を咲かせてくださいねー!見守っていますよー!」と落下する私へと叫ぶ女神様。
「この人殺しぃぃぃぃ!絶対いつか女神様ともキャッキャうふふしてやるぅぅぅぅ!」という悲痛な叫びと共に私は光へと飲み込まれるのであった。
こうして私は女神様の言う、百合が咲き誇る世界へと向かうこととなった。
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