第4話 自殺にみせかけよう
通り魔を装って同級生を殺してみたが何も起こらなかった。
不思議だ。
もしかしたら異世界に転生しているのだろうか。
けど、こんな不確かでは転生に挑戦する勇気は出ない。
もう一度試す必要がある。
次のターゲットは決めている。
ラインで相談を受けていた後輩を使おう。
ちょっと悩みがあるんです。
そのラインの文面は使える。
次は飛び降りにみせて殺してみよう。
教室から突き落として、窓のそばに靴を丁寧に添えとけばいい。
あとは悩みがあったみたいです、とラインの文面を見せて噂をたてたらいい。
なんとでもなる。
誰もいない教室に後輩を呼び出しておいた。
『悩みあるよね、話聞くよ、私はあなたの味方だから。』
後輩は喜んで私に近づく。
なんでこんなに人は簡単に信じてくれるのだろう。
窓の近くに後輩を呼ぶ。
『ここからの景色見てみなよ。』
『この景色見たらちょっと落ち着くから。』
『つらい時はこの景色見においでよ。』
後輩が窓から乗り出して景色を見ようとした。-その時。
ドンッ
窓から後輩を突き落としてみた。
うまく身を乗り出してくれたからだろか、なんの抵抗もできないまま後輩はいなくなった。
その時ふと思った。
地面に叩きつけられた音が聞こえない。
不思議に思って確認のため私は窓から外を見てみたが後輩はいなかった。
-後輩がいない。
確かにこの窓から私がつき落としたのに後輩は地面にいない。叩きつけられてない。
かといってひっかかるとこや避難場所もない。
後輩が消えた。
これは間違いなく異世界に転生されたのだ。
私は見つけた。
とうとう異世界転生する方法を発見したんだ。
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