異世界転生できるかあなたでためさせてください。

烏丸 にゃん子

第1話 私は確実に異世界転生してみたい

私は異世界に転生したい。


イジメにあってるとか無職とか、現実世界では本気になれないとか、好きな人に会いに行くとかではなく、ただ飽きたのだ。


この世界で生きるということが。


ある日から何も楽しくなくなった。


自分でもよくわからないが、突然楽しくなくなったんだ。


私は平凡よりむしろ充実した毎日を過ごしていたと思う。


そこそこのお金持ちの家に生まれて、顔も可愛い。実際に何回も告白されている。成績だって悪くない。


間違いなく上級のステータスの人間だ。


けど飽きたんだ。


その瞬間に全てつまらなく見えた。


世界が色を失い。


景色から音がなくなって。


みんなが遠くに見えた。


そんなときにふと思った。


異世界転生できたら、何か変わるんじゃないかと。


イジメにあいたくない。


就職したい。


本気になりたい。


好きな人に会いたい。


みんな理由はそれぞれだが、異世界に転生したがっている。


転生ってどうやってするんだろう。


これほど異世界転生に人気があるのに、実際に確実に異世界転生する方法は見つかっていない。


けどもし見つかったら。


必ず異世界にいける方法があるなら。


いや、きっとあるはずだ。


私はそれを見つける。


そのために今まで生きてきて、生きる意味を失ったんだ。


いまわかった。


その瞬間に世界に色がつき


景色から音が鳴った。


そして生きる意味が生まれた。

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