終始ドヤ顔(またはそれに近い表情)してそうな安楽椅子探偵の部長さんと、わりかし淡々としつつも要所要所ではっちゃけたりツッコんだり好意を露わにしたりする一年生ちゃんのお話。なんというかもう自分は徹頭徹尾あらゆる箇所で作者さんの狙い通りの感想抱いちゃった気がします。クスッとなってニヤニヤして、終盤でほおーとなって締めでストンとオチて。自分は別媒体、別サイトで以前から同作者さんの作品を好んでいたのですが、この作品も読んでて一番最初のやり取りで「あっこれ私が好きな奴だ」ってなりました。登場人物同士の掛け合いや地の文(この場合一年生ちゃんのモノローグ?)にクスッとくるツボがふんだんに散りばめられてて大変面白い。
あと自分はミステリは殆ど読んだこと無いのですがこの作品はミステリ面でも大変面白かったです。(ミステリ好きの方がどう思われるかは分かりませんが……)主軸として一年生ちゃんが何故この学校に入ったかを推測していきそれを解き明かすのですが、その直後にそもそもこの勝負を始めた一年生ちゃんの狙いというのが判明するシーンがあり、この二段構えで謎が解明されるところでの「なるほどそういうことか!」感が読んでてとても心地良かったです。改めて読み返してみるとそこに至るまでの経緯でさりげなくもいろいろとヒントが置かれてたりなんかして。
会話や地の文の要所要所でクスッとして、部長さんと同じ所で腑に落ちて、一年生ちゃんと同じ所でニヤニヤして、もう大変良き作品でした。続きを楽しみにしております!