カイルのキャラ設定の詰め直し

 当分の間、各キャラクターの設定の練り直し作業が続きます。




キャラクター05:カイル

https://kakuyomu.jp/users/tekitokun/news/16817139555021953357


 イラリアス国のゴータルートの街の初心者冒険者(ランクF)の男。

 身長は1m64cm。

 18才。

 マジックアーチャークラス(魔法の矢を作り出し、魔導弓で放つ冒険者クラス)。

 少し細身で、童顔で青い髪をしている。


 ゴータルート出身。

 ジョージとメアリの夫妻の長男で、カームとグリムの二人の弟がいる。


 飾り職人の父が、貴族達や美術商のロジャーに卑屈にまで頭を下げ、事あるごとに代金を値切られ、更には不当に高い税金を役人に絞り取られて這う這うの体で生活しているのを見た幼い頃のカイルは、この街での生活と自分の将来に絶望する。

 そして、なにがなんでもジョージの跡を継いで飾り職人になりたくないカイルは、物語にある龍殺しの英雄の様に冒険者として街を出る事を夢見るようになった。

 14歳になったカイルは両親の反対を押し切って冒険者ギルドの訓練所に入るが、喧嘩では弟のカームより弱かった当時のカイルは他の訓練生の笑い者にされた。

 探索のためのレンジャークラス、冒険に必要な知識が求められるセージクラスの初級は難なく合格できたものの、肝心の剣術のクラスでは落ちこぼれてしまったのだ。

 更には同期の冒険者訓練生の間ではボス的な存在であったギャレットに目を付けられ、毎日のように虐められ、憂さ晴らしの対象にされる毎日を過ごしていた。


 あがく様に努力を続けながらも、冒険者としての将来に絶望しかけていたカイルに転機が訪れたのは、訓練所に入って二年後の事だった。

 魔術師ギルドから将来有望な魔術師候補を見つけるため、訓練所にスカウトが来たのである。

 スカウトにより秘めた魔力がある事が判明したカイルは、剣士としての道を諦め魔術師ギルドで魔法の修行を受ける事にした。

 当初はオーソドックスにソーサラークラスを希望したカイルだったが、予算の都合によりマジックアーチャーの師匠の元に住み込みで働きながら魔術を習う事になる。(人数の多いソーサラークラスは魔術師ギルドでは大派閥であり、その立場を利用して高額の授業料を要求していたのに対し、少数派で立場の弱いマジックアーチャークラスは安い月謝で魔術の訓練が受けられた。)

 カイルが18才になった頃、カイルの師はマジックアーチャーとして冒険者登録する事を許し、第一話冒頭へと続く。

 また、修業時代に魔術師ギルドで強い派閥を持てないマジックアーチャーの窮状を知ったカイルは、魔術師ギルドに対しても反感を募らせた。


 父の卑屈な姿を見て育ったトラウマ、そして訓練所において苛められた経験により冒険者になった後もカイルの自己評価は極めて低いが、その反動として”自分の力を認めさせたい”という承認欲求が極めて強い。


 カイルの持つ魔導弓は、マジックアーチャーの師の元で働いて稼いだ金で買った物で、駆け出しの冒険者が持つには少々高い装備となっている(元々魔導弓はマジックアーチャーの数が少ないため生産数が少なく、普通の武器に比べて割高である)。

 首に巻いている空色のマフラーは師から卒業記念に贈られた物で、矢避けの魔法が掛かっている(といって低レベルの加護なので、魔法や投擲物から身を守る効果も気休め程度しかないのだが……)。


 使用できるスキルは「ファイアアロー」「サンダーアロー」「アイスアロー」「ヒールアロー」「キュアアロー」「アタックアロー」「ガードアロー」とマジックアーチャーとして一通り揃っている。

 「ファイアアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、炎のマジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。

 「サンダーアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、雷のマジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。

 「アイスアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、氷のマジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。

 「ヒールアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、傷を癒すマジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。命中したヒールアローは対象の傷を暫くの間(術者の魔力によって前後するが3分~10分間)癒し続けるが、術者から距離が離れすぎると消滅してしまう(術者の魔力によって前後するが200m~300m)。

 「キュアアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、状態異常を治すマジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。命中したキュアアローは対象の状態異常を暫くの間(術者の魔力によって前後するが3分~10分間)無効化し続けるが、術者から距離が離れすぎると消滅してしまう(術者の魔力によって前後するが200m~300m)。また治療できる状態異常は様々だが、早く治せる状態異常と、治すのに時間のかかる状態異常が存在する。

 「アタックアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、筋力を増加する(筋力の増強効果は術者により前後するが、2割~5割くらい)マジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。命中したアタックアローは対象の筋力を暫くの間(術者の魔力によって前後するが3分~10分間)増強し続けるが、術者から距離が離れすぎると消滅してしまう(術者の魔力によって前後するが200m~300m)。また筋力が増強された分だけ素早さも増す。

 「ガードアロー」……魔力を込めた指で宙にルーン文字を描き、肉体に受ける負荷やダメージを和らげる(軽減効果は術者により前後するが、2割~5割くらい)マジックアローを生成し魔導弓で放つ。射程は100m~150m(術者の魔力によって変わる)。命中したガードアローは対象の受けるダメージを暫くの間(術者の魔力によって前後するが3分~10分間)軽減し続けるが、術者から距離が離れすぎると消滅してしまう(術者の魔力によって前後するが200m~300m)。また肉体に対するあらゆる負荷を軽減する効果があるため、肉体疲労を軽減する効果もある。


 カイルは比較的真面目な性格ではあるが、父が役人や貴族の不正の被害者であるため権威に対する反骨精神が強く、順法精神には乏しい。

 また、父のような弱い人間になりたくない、力がある事を証明したいと望んでおり、己を鍛える事に対してストイックである。

 マジックアーチャーになった今でも、剣術の訓練で落ちこぼれた事に対してコンプレックスがある。


 酒はまだ飲みなれていない。

 酔うと陽気になるが、酔いつぶれるまで飲んだ経験はない。


 規則正しい生活を心がけてはいるが、それが何時も守れるほど意志が強い訳ではない。

 卑怯な事、ズルい事は嫌っている。


 父ジョージとは、冒険者になる事に反対されて喧嘩別れしている。

 母メアリが、カイルが冒険者をすぐに辞める前提で話を進めようとしていた事に対し、今でも心底ムカついている。


 青色の青年。いや少年だろうか? 童顔のためか、いくぶん若く見える。

 どことなく頼りない印象を受ける冒険者。


 「おまえら、なにやってんだよ! いい加減にしろーーっ!!」


 一人称:俺。

 好きな食べ物:卵。

 嫌いな食べ物:辛い物。

 好きなもの:龍殺しの勇者の物語。

 嫌いなもの:ギャレット(冒険者)・中抜き。

 趣味:森林浴(レンジャークラスの修練)。

 好きな色:空色。




 仮初の主人公のつもりだったが、書いてるうちに本物の主人公になったキャラクター。


 カイルはもともと序盤のアバター達の道先案内人役兼、驚き役だったのだが、話を組み立てていくうちにどんどん主人公らしくなっていった。

 しかし当初は仮初の主人公としか思っていなかったため、カイル自身のトラウマの解決や、イザネとの恋仲の発展のプロセスなど本来描くべきシーンが抜けていたのに気づかず、そのままストーリーを組み立て完結させてしまう結果になってしまった。


 書き直す際には、カイルの解決すべき伏線を全て描き切るつもりです。

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