小説置き場

@NEOki

廃墟で肝試し

 これはもう十年近く昔になる、学生時代に体験したお話です。

 ある炎天下の針のような日差しが注ぐ日。夏休み期間中も私が所属していた部活は弱小の癖に毎日練習があり、そのせいで浮かれた話一つ無いまま休みの終わりが迫っている事を休憩時間に仲間と愚痴っていました。

 そして話題は自然と夏休みが終る前にせめてもの抵抗として思い出の一つくらい作ろうという方向へ転がって行ったのです。


「じゃあ先輩、前言ってたみたいに心霊スポットへ連れてってくださいよ」


 確か後輩の誰かがそう言ったんだったと思います。


 この話題が出たとき、私は内心しまったと思いました。

 当時の私は中二病まさかりでしかも逆張りオタク、周囲がドラマやらゲームやらに熱心になっている横でオカルトに傾倒しこの世の真実を知った気に成っている自分に酔うイタい子供でした。そして昔一度ビビりにビビって真っ昼間の地元で有名な心霊スポットへ侵入した事をさも武勇伝が如く後輩や同級生達に語っていたのです。

 

 後輩の発言は、私が日頃何度も口にしていたその武勇伝に起因する物でした。

 正直ビビりな私は心霊スポットなどもう二度と行きたくないと思っていましたが、後輩の前でビビってる所を見せる訳にはいきません。「少人数で行ってもつまらんから七人集まったら連れて行ったるわ」とせめてもの抵抗を行いましたが、直ぐに頭数が7つ集まり後戻り出来ない状況へと追い込まれたのです。


「仕方ないな。じゃあオレが極秘に入手した情報で知ったネットにも出ていない最強の心霊スポットへ案内してやるよ」


 しかし此処である事を閃いた私は、しれっと策を巡らせました。

 その策とは、曰わくも何も無い場所を心霊スポットだと言い張り、それを周囲に知らせない自分だけが知っている状況で肝試しへ向かうという物です。こうすれば怖く無いですし自分の面子も守れると思いました。

 そして私はその考えを迷わず実行へと移し、何の曰わくも無い近所の廃墟を心霊スポットだと言い張って翌日早速向かう事としたのです。



 しかしその悪知恵が、私の人生でも指折りの恐怖体験の切っ掛けと成るのでした。



 翌日の日が落ちた恐らく七時頃、私達は指定した何の曰わくも無い廃墟へと集まりました。

 その建物は我ながら良い所を見つけたと思うような雰囲気のある廃銭湯で、苔と壁のヒビ割れを傾いた太陽が照らし出す様は正しくソレです。仲間達の表情はもう入る前から強張っていました。

 ですが実際は何も無い唯の廃墟だと知っている私の気分は軽い。正直早く帰って寝たかったので、尻込みする数人に早速何処か侵入できる場所を探そうという指示を出しました。


 その廃屋は周りから見ただけでも結構な数の窓があり、どれか一つくらい空いてる物があるだろうと楽観していたのですが案の定全ての窓が施錠済み。穴や内部に入り込める何かしらは無いものかと探しましたがそれも見つかりません。

 一つ天井から突き出した煙突が有りそれからであれば内部に入れそうでしたが、流石に屋根の上へ登って其処から侵入するのは危険過ぎるという事は当時の馬鹿な私でも分かりました。


 結局、数十分探しても安全に入れそうな場所は発見できず。しかし私はそれはそれで構わないと思っていたので大して肩を落とすこともなく、そろそろ諦めて帰ろうと皆へ声を掛けようとしました。

 ですがその時、後輩の一人がニコニコと笑い興奮した様子で自分達が来た方向より駆け寄って来たのです。



「玄関ッ、玄関が開きました!!」



 その後輩の声を受け、私の周りに居た数人は一斉に駆け出しました。そして彼の言った廃墟の最も目立つ位置にある正面玄関へ行き、その扉を私が力一杯に引いたのです。

 すると本当に開きました、僅かすら錆びや歪みの開けづらさもなく。


 正しく灯台もと暗しでした。廃墟へ侵入しようとして真正面から行く奴があるかと抜け道ばかり探していましたが、まさかその真正面が開くとは。

 しかし私達を襲った衝撃はそれだけで終りません。

 綺麗だったのです、向こう側が異様な程。扉を開いてまず見えたのは石畳風の靴脱ぎ場と一段高くなった上がりまち、そしてその中に入れられた自転車や空っぽのプランター等々。そのどれもがまるでつい数時間前に掃除されたばかりであるかの様に埃一つ付いてはいなかった。


 その余りに予想と反する光景を目にした私はゆっくりと扉を閉め、そして一端廃墟の敷地内から離れ近場の道路に出ました。自分達が今見た物が一体如何いう意味を持っているのかを一端整理する為です。

 しかし整理するまでもなく道路へ向かう数秒で答えは出ていました。ほぼ間違い無く、私達が廃墟だと思っていた建物は唯の民家だったのでしょう。


 そして道路へ出た瞬間詰めていた息を吐き出し一斉に話し始めた私達の話題はただ一つ、あの廃墟だと思っていた物に入るかどうか。

 私は流石に民家である可能性が高いと分かった以上帰るべきだと思いました。しかしそんな私の意志とは裏腹に何故か入って中の様子を見てくる派が多数と成ってしまい、ビビっていると思われたくない私も渋々賛成へ転じる他ありませんでした。


 ですが色々な意味であの建物には絶対に入りたくないと思った私は、またズル賢くこう提案したのです。


「一応民家の可能性があるから外に見張りを付けておいた方が良い。中に入るのは三人で四人は外で人が近づいて来ないか見張りをしよう」


 その提案は他のメンバーにも素直に受け入れられ、ジャンケンで行く三人と残る四人を決める事と成りました。

 私は流石に望み通り行く確率が五分を超えている為何とか成ると思っていました。しかしそんな時に限って運は背を向ける物で、まさかの一発負けを喫した私は廃墟へと侵入する組に回る事となったのです。


 侵入組のメンバーは私以外の二人が後輩。必然的に私が先頭を進む役割となり、重い足を引き摺って扉に近づき内部へと侵入したのでした。

 入って直ぐに先程の情報に加え気付いたのは、空気が余りにも澄んでいるという事。これ以前に私が後輩達へ語っていた心霊スポットも廃墟であり、それ以外にも廃墟の系統に分類される場所には幾度か入っています。そしてその様な場所で必ずと言って良い程嗅ぐ鼻がムズムズする様な埃臭い匂いがしなかった事で、此処はやはり廃墟では無いのだなと私は思いました。


 更に加えて建物の内部へと足を踏み入れた後、まるで用意でもされていたかの如く視覚・聴覚と来てその次に聴覚の驚きが訪れました。声が聞こえたのです、妙に滑舌の良い男性の声が。

 一瞬背筋が凍る思いをしましたが、直ぐにその籠り具合からテレビの音声である可能性が高いという可能性に気付きました。しかしテレビが点いているという事は人が居る可能性が高いという事です。


 今すぐ引き返し要らぬトラブルに成る前にこの建物を出たいと本気で思いました。   

 しかし先輩である自分から引き返そうと言う訳にもいかず、後輩からその提案が出てくれる事を祈るしかない。ですが後輩達はその期待に応えてはくれずズンズン自分の後ろを付いて来るので、私は前に進み続ける以外ありませんでした。


 人が居るなら居る事をこの目で確認して引き返そう、そうすれば流石にビビったとは言われない筈だ。もうそれしか戻る道は無いと思った私は覚悟を決め建物の更に奥へ奥へと入って行きました。

 玄関の扉を開けて出たのは銭湯だった頃の名残がある脱衣所の様な空間。しかし其処は本来結構広いスペースであるらしいのですが、何故か衝立の様な物で区切られグネグネと曲がりながら進む事を強いられる迷路の様な作りに成っていたのです。更に床や天井には一体どうすればこんな物が開くのかという人一人が落ちれる程の大穴が空いていました。

 明らか普通では無い光景、しかしにも関わらず埃一つ無い程綺麗に掃除が行き届いている。それが言葉で書き表せない程不気味だったのを覚えています。


 そしてそんな迷路の様な衝立の間を何度も曲がりながら進んでいくと、突然道が開けテレビ音声の出元であろうスペースへ出たのです。

 結果から言うと、其処に人は居ませんでした。しかしそのこれまで通ってきた道の異様さを遥かに凌ぐ光景に、私と後輩達は数秒足が凍り付いた様に動かなく成りその場で立ち尽くす事と成ったのです。


 見えたのは無人にも関わらず点きっぱなしのテレビ。そして其れを中心として周囲を囲む数えきれない程の人形達。

 人形は一般的な玩具屋で買えると様な物から、高そうなフランス人形、手製と見られる見た事がない少し安っぽい人形、更には如何やって入手したのか分からない薬局の店頭に置いてある様な大きい物までありました。

 そしてそんな人形達の目線全てが、中央で夕方のニュースを読み上げるNHKのキャスターへと向いていた。


 私はその知らず知らずの内に魔界へでも迷い込んだ様な目前の光景に強い恐怖を覚え、後ろの後輩達に戻るぞと小声で伝えました。もう1秒でもこの空間に居たくないと思ったのです。

 そしてその私の言葉に後輩達も迷わず首を縦に振り、そのまま早足で来た道を戻る事となりました。


 帰り道、私の頭の中はつい数秒前に見た人形達の異様な光景で埋め尽くされていました。感じただけ、あくまで感じただけなのですが、あの全ての視線がテレビへと向けられている姿がまるで人形達自身の意志である様に思えたのです。

 戻りは来た時に比べ何倍も長い道程に感じました。しかし周囲を包む衝立の迷路に迷う事もなく、足を動かし続けているとそのうち入口の扉が見えてきます。


 何とか無事この家から抜け出す事が出来た、私はそう心の底から安堵しドアノブへと手を掛けました。

 しかし其処で突如ヌッと手が伸びてきて私の肩を掴んだのです。


「…先輩ッ、階段が有ります階段ッ」


 私の肩を掴んだ後輩が、そう声を忍ばせながら言いました。

 反射的に振り返ると、彼は私の肩を掴んだのと反対の手でとある方向を指差しています。そしてその人差し指の先には、来る時は緊張の余りに視界狭窄し見落としていた木製の階段が有ったのです。


 後輩が発した言葉の意味は考えるまでも無く分かりました、この階段の先も見に行こうという事でしょう。しかしこの場所にもう軽めのトラウマを抱え始めていた私にとって、そんな提案全く心そそられ物ではありませんでした。


「流石に長い時間入りすぎやから一旦外へ出よう。見張りしてる奴らも心配してる筈やから」


 私はそう言いました。

 しかし後輩は何故か納得しません。見張りしてる奴らに無事を伝えるのに全員が出る必要はないから、一人だけを残して階段の方も調べるべきだと返されたのです。

 そして此処でも私は臆病者だとバレるのが嫌で強く自分の意見が言えず、ジャンケンで外へ出る一人を決める事としました。そして案の定、私はその階段を上る栄誉ある二人に選ばれたのです。


 階段は上がり框の端に掃除用具入れのロッカーを少し大きくした様な横幅で存在し、年季の入った木製でした。しかも細い上に段差間が急で手摺りが有りません。

 私は真っ暗だった事もあり四つん這いに成る様な形で一段一段軋む音を聞きながら2階へと登っていきました。


 2階は1階とは異なり、階段の中程でもう鼻がムズムズして来る程埃とカビ臭かった。そして直ぐに目に飛び込んで来たのはそこら中に転がる酒瓶や缶。

 この階は今使っていない物置の様な場所なのかな、そう思い先へ進んでいきます。


 階段の先は一本の長い廊下と成っており、片側の壁にはガラス窓が嵌められ反対側には幾つもの扉が並んでいました。1階は玄関を潜ると即脱衣所になっており2階が休暇スペースと成っていた様で、扉の先には普通の家だと使いづらい多人数を収容できる広い部屋がぽっかりと開いています。

 しかしその恐らく昔は牛乳や軽食を売っていたらしいスペースも今は何も置かれておらず、唯酒瓶が幾つか転がるだけの物悲しい巨大な箱と成っていました。

 

 それでも私達は一階ほどの衝撃と出くわす事もなく、順調に二階の廊下を進んで行きます。



ブゥゥゥッ! ブゥゥゥッ! ブゥゥゥッ!



 突然、マナーモードにしていた携帯が鳴りました。その音に正しく心臓の止まる思いをし画面を開くと其処には外で見張りをしている仲間の名前が。

 もしや何か有ったのか、そう思い慌てて電話を受けました。しかし何か慌てて数人が電話口の先で喋っている為何を言っているのか聞き取れません。

しかしそのゴチャゴチャと互いに互いの声を潰し合う音声の中で聞き取れた一部分のみで私は背中が氷付きました。


『戻って来い…ヤバい……居る…人が歩いてる………2階…………………』


 私はそれだけ聞き取って通話を切りました。

 そして此処に居るのは兎に角ヤバいと考え慌てて引き返す決断をしました。そしてその指示を後輩に伝えようと背後を振り向くと、既に後輩は逃げ始めて背中だけが見えていたのです。

 ならば私も逃げるのに迷いは無いと最後に一瞬自分達が進もうとしていた先を振り返りました。すると、光が見えたのです。同時にその光の揺れと連動して響く足音も聞こえました。

 

 外から仲間が知らせてくれた人影がもう目と鼻の先まで迫っていたのです。


 その光と音の距離に、今から振り向いて逃げても背中を見られるか足音を聞かれると思いました。其処で私は一先ず何処かでやり過ごそうと気が動転したまま一番近くにあった部屋へと逃げ込んだのです。

 其処はタイル張りで恐らく食堂的な場所だったと思しき空間。そしてそこに置かれていた一階で見たのと同じ一枚の衝立の背後へとれました。

 

 隠れて足を止めてから気づいたのは、この部屋が何やら凄まじい悪臭に包まれているという事。その匂いを表現するのは難しいですが、昔飼っていた猫の寝床の匂いを濃縮したみたいな匂いがしました。

 しかしその堪え難い悪臭にも今更部屋を変える訳にはいきません。足音は着実に近づいて来ており、私は息を潜めそれが過ぎ去ってくれるのを祈りました。


ギシィッ、ギシィッ、ギシィッ……


 軋む床を踏んで此方へ迫って来ていた足音が、私の居る部屋の前で止まりました。そして一瞬の無音の後、足音はタイルを踏む硬い音に変わりったのです。

 私の居る部屋へと足音の主が入ってきたのだと分かりました。私はその時点でもう泣きそうに成り、このまま隠れているか飛び出して土下座し許しを乞おうかというニ択で心は揺れます。


 そして許しを乞う方の選択肢へと心の天秤が傾きそうに成ったその時、全く予想外の音が聞こえた。



ジョボボボボボボボボボッ………



 それは男性なら聞き馴染みのある、あの液体が硬い物体にぶつかりながら広がっていく音。そしてその音と共にこの部屋を包んでいる悪臭を更に濃縮させた様な刺激臭が鼻腔を突いてきました。

 足音の主は明らかトイレではないこの部屋で小便をし始めたのです。しかも聴いた事のない鼻歌を奏でながら平然と。


 私はその異様な雰囲気と悪臭に嗚咽を堪えるので必死。恐らく1分もない出来事だった筈ですが当時の私には無限に続く拷問の用に感じました。

 しかしそうして堪えているとズボンを上げる様な音が聞こえ、今度は先程と反対に足音が遠退いていきます。

 如何やら私は足音の主に見つかる事なくやり過ごす事に成功した様でした。


 私はその後暫くは緊張で衝立の後ろから動けませんでしたが、大体十分くらいの時が流れた後漸く意を決し忍び足で部屋を出ました。そしてそのまま何とか建物を抜け出し、どうやら同じく脱出に成功したらしい後輩含む仲間達と合流する事が出来たのです。


 この時、確かにかなりの恐怖を味わいましたが、それでも過ぎ去ってしまえば思い出の1ページ。私は新たな他人に話せるネタが手に入ったと大して深くは考えていませんでした。


 しかし、このお話の持つ意味がある日境にガラリと変わったのです。

 それは受験を控えて雇ってもらっていた家庭教師の先生と休憩時間に話をしていた時の出来事。通学に苦労したという話の流れから、先生がこの話の建物周辺に住んでいるという事を知りました。

 そして私は、何の気無しにその廃温泉の事を話題に出したのです。


「へぇ~、○○町って言ったら駅の近くに△△温泉がありますよね。昔その前を通った時に結構大規模な廃墟でびっくりしました」


「ああ、△△温泉ね。あそこ今は結構凄い見た目に成っちゃったけど昔は活気があったんだよ。それこそ昔は家に風呂なんて無い家庭が殆どだったからさ、週に何度か入りに来るみたいな人が多かった。でも今じゃもう殆どの家に風呂があるし、別に天然温泉って訳じゃ無かったから少しずつ廃れていって潰れちゃった。確か今は足の悪いおばあさんが一階だけで生活してるらしいね」


 その話を聞いた時、始めは何とも思いませんでした。しかし家庭教師の先生が帰り風呂に入って考え事をしているとふとおかしな点に気が付いたのです。

 先生の話によるとおばあさんが一人でまだ住んでいて、僕達が肝試しで聞いた足音はそのおばあさんの物だと思っていました。しかし先生は、おばあさんは足が悪く一階だけで生活しているとも言っていたのです。


 では、私が二階で聞いたあの足音は一体何だったのでしょうか。

 考えてみればおかしな点は次々と上がって来ました。家主であれば態々あんな何処から如何見てもトイレで無い場所で小便などしません、しかも女性が立ちションとは考えずらい。それに一階はテレビも照明も点いていた為電気は来ている筈。それなのに何故あの足音は懐中電灯で足下を照らしていたのでしょうか。

 

 唯おばあさんの知人が居ただけ、その結論が一番安全で此方としても助かるのですがしかし知人があの様な場所で用を足す筈が無い。あの匂いは間違い無く常習的に使用している空間に染み込んだ匂いでした。

 ですから私が考え得る中で最も可能性が高いと考えたあの足音の正体は、若しかするとあの日不法侵入した僕達は同じく不法侵入者と鉢合わせしてしまったのかも知れません。


 以上、今でも偶に思い出す人生で一番の恐怖体験のお話でした。




















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