死神学校②
「もう、本当に最悪だよ」
ご飯を食べ終わり、上着についた醤油の染みを擦りながら歩く。
「リゼ君、染み抜いてあげる」
「ローズちゃん」
部屋に向かう途中で、ローズに声をかけられた。
手際よく、醤油の染みを取ってくれた。
「わあー!凄いね」
「人間だった時に、やってたから…。はい」
「ありがとう」
「じゃあ、また明日ね」
「うん、おやすみ」
僕は、手を振って部屋に帰った。
「ガアー、ガアー」
ルカは、いびきをかいて寝ていた。
お父さんみたいだった!
殺してやりたい!殺してやりたい!怒りが沸き上がった瞬間だった。
「お母さんを、離して」
ルカが僕の手を掴んで、涙を流した。
僕は、ルカを許せた。
暫く、手を掴まれていたけどまたいびきをかいた。
僕は、死神学校の制服を服かけにかけた。
寮は、部屋ごとにシャワーがついている。
僕は、シャワーを浴びて二段ベッドの上に寝転がった。
だんだん、ルカのいびきが静まって眠っていた。
「おはよう、リゼ」
「おはよう、ルカ」
ルカは、起き上がった僕に声をかけた。
乱暴そうだけど、何か抱えてるのはわかった。
食堂に行くと、朝御飯が配られる。
食パンと豆乳と豆のスープだった!
「いただきます」
朝は、学校生徒、全員いる!
「なあ!リゼ」
「なに!」
「全生徒、一万人だってよ」
「い、一万」
「そんないても、狭くないからすごいよな」
「確かに!」
「多いときは、10万人だったらしいぜ!圧倒的、少子化だってよ」
「へー」
僕は、パンを噛っていた。
人間界の少子化は、こちらにも影響しているのが面白かった。
ご飯を食べ終わって、星が二つのクラスに入る。
「皆さん、おはようございます」
「おはようございます」
マイク先生は、黒板に何故ペアになったか?と書いていた。
「では、ビオラは何故ローズのペアになったと思う?」
「えっと、私は人見知りだから!それで、社交的なローズちゃんと」
ビオラの答えに、マイク先生は、拍手をした。
「エクセレント(・・・)」
やはり、語尾を強めに言っていた。
「素晴らしい!でも、もう一つ!能力が違うからです」
と、先生は、言った。
「リゼ、あなたは?ルカと何故バーーディになったと思うの?」
「えっと、似てるから」
僕の言葉に、先生は拍手をする。
「そう、似てるから選ばれたのですよ!ブラボー」
といきなり、手を上げて踊り出した。
そして、先生は真剣な顔をした!
「ここからが、本題です!ペアがいる本当の理由は、怒りをコントロール(・・・)出来ないからですよ」
その言葉に、僕達は顔を見つめ合った。
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