少女との旅から読みたい人へ。今までのまとめです。

 約3万文字を2000文字にまとめました。

 少女とのほのぼの旅から読みたいよ、という方はこの話を読んで下さると、なんとなくは概要を掴めるはずです(まぁ、適当に繋いだだけですが……)


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 高校2年のる夏の日、電車を待っていた時のことだった。


 空木うつぎ 亜純あずみは実妹である空木うつぎ みおと仲良く、隣り合って談笑していた。


「また月曜日かぁ」

「また5連勤ですね」

「やめろ、連勤と聞くと余計学校が辛いものに思えるだろ」

「私と離れ離れは辛いですか? ……私はとても寂しいですよ」

「はいはい、俺も辛い寂しいですよ」

「むぅ、真剣なのに……」


 そんな他愛のない会話だった。


 何に真剣なんだよ、と亜純が聞き返そうとした時だった。


 リュックを地面に落としたような鈍い音が亜純の鼓膜を叩いた。

 そしてその音は


 亜純は何者かにプラットフォームから落とされた澪を庇い、電車にねられてしまった。


 そこで、空木うつぎ 亜純あずみという男の物語は完結したのだ。


 

 澪は白飛びした視界の中で現実を受け止めきれずにいたが、遠くに亜純のリュックが見え、反射的に駆け寄った。


 そこには、体のほとんどが爆発したように原型を留めておらず、血液は視界を覆い尽くすほどに溢れて流れ出てしまった亜純の姿があった。

 誰がどう見ても即死としか言いようがない亜純の亡骸が横たわっていたのだ。


 澪は亜純の亡骸をかかえ、胸の内を告白する。


「───好き。兄さんが、兄さんのことが、好きなの、今までもこれからもずっと……私は兄さんを、愛してる」


 声が、涙が枯れるほど、枯れ果ててしまうほど澪は泣き叫んだ。


 澪は実兄である亜純に兄妹愛以上の気持ちを抱いていた。異性として愛していたのだ。そして、その自分の気持ちを伝えられなかったことを深く深く後悔した。


 こうして、空木うつぎ みおの物語は進んでいく。



 ◆ ◆ ◆



 空木うつぎ 亜純あずみという男の物語は完結した───が、亜純には第二章があった。


 いや、もしかしたら地球での生活は第0章プロローグで、これこそが第1章本編だったのかもしれない。


 亜純は〖王国〗と〖帝国〗の二大国家が約150年もの間、戦争を繰り広げる異世界───〝アース〟に、アレン・オーという名前を得て転生した。


 なんやかんやの後に、アレンは[クラウ・ソラス]の副団長として、後に【王帝戦争】と呼ばれることになる大戦争に参加することになる。


 [クラウ・ソラス]は団長1人に対して副団長が2人、他メンバー47人の総勢50人で構成されている傭兵団だ。


 団長───グラス・グレイシャルはエルフ族の騎士。性別は女。

 金髪碧眼のテンプレエルフ。普段は全身を白銀の板金鎧プレートアーマーで包んでいる。

 [クラウ・ソラス]の最高戦力で副団長2人を含む他メンバー全員で戦っても勝てないほど強い。

 見た目は18歳くらいだが、実年齢は不詳。


 ヴァールハイトはドワーフの異常個体イレギュラーで戦士。性別は男。

 くすぶった赤髪の大男で、見るからに乱暴そうな男だがよく見てみると髪も髭も整えられているし、鎧は綺麗に磨かれている。つまりは、清潔感のある綺麗な蛮族だ。

 見た目は40歳ほどだが、実年齢は本人曰く『正確には分からんが、おそらく70から90程度のはずだ』らしい。


 アレンは人族で〈魔術師〉。性別は男。

 年齢は今年で19歳になる。転生した際に髪色が黒から、ちょっと青みがかった黒髪になった。



 或る夜、[クラウ・ソラス]は〖帝国〗の10個中隊……つまり約2000人と会敵し、[クラウ・ソラス]は誰一人として被害を出さずに勝利を収めた。


 そして、その次の日、星暦2024年12月25日。〝停戦〟の一報が届くことになる。


[クラウ・ソラス]は停戦と生存を祝して、王都の酒場で宴を開き、大量の酒を煽る。

 馬鹿騒ぎをするメンバーを尻目に、グラスとヴァールハイト、アレンの3人は停戦の理由について思案する。 


 状況だけを見れば、[クラウ・ソラス]が停戦に追い込んだようにも見えなくもないが、150年続いた大戦が、2000人程度で被害で停戦になるはずがなかったからだ。


 それから間もなく、その3人は衛兵に呼び出され、〚法具〛の不法所持の疑いで王城の地下牢まで連行されることになる。

 話を聞くところによると、〚法具〛の所持には国に申請が必要だったらしく、ほとんど戦場で生活していたアレンたちは当然そんな申請なんてしていなかったのだ。


 衛兵が転移魔法陣を使用し、地下牢へとひとっ飛びすると、そこに待っていたのは灰褐色の髪を持ったガリガリでボロボロの少女だった。


 衛兵ら5人は一瞬にして意識を失ってしまい、ヴァールハイトは防御に成功したものの、少女のたった一発の蹴りによって、両腕の骨をへし折られてしまう。


 衛兵達を団長に預け、ヴァールハイトとアレンが少女と対峙する。


 少女はその体躯には似合わない凄まじい威力の蹴りと御伽話おとぎばなしレベルの存在である《魔法》を駆使して、ヴァールハイトとアレンを圧倒する。


 ちょっとしたハプニングで油断したヴァールハイトは少女の《転移魔法》によって何処かへ転移させられてしまった。


 なんとか自爆覚悟で引き分けに持ち込もうとしたアレンだが、過熱水蒸気による自爆の寸前でヴァールハイトと同じく転移させられてしまったのだった……



※注・このまとめには『第?話 或る怪物』が含まれていません、少女についての理解を深めたい方はそちらをどうぞ。


◇◇◇



急拵きゅうごしらえなので、誤字脱字が多いと思われます。見つけた方はご報告をお願いします。


説明がかなり雑になっている部分が多いので「なんでやっ!!!」「意味が分からん!!!」という方は本編を読んで下さると嬉しいです。

それでも気になる点がありましたら、応援メッセージにてご連絡下さいm(_ _)m

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