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読書感想文「走れメロス」を読んで

「犬を蹴とばし、小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。」

　走れメロスと言えば、老若男女を問わず誰しも一度は読んだことのある名作であると確信している。大半の日本人が「邪知暴虐」という至極強そうな言葉を知ったのも、おそらくはこの作品のためであるに違いない。

　しかし、ここで冒頭の文章をもう一度読んでほしい。

　メロス、犬を蹴っている。これはなんともひどいことではないか。

　いまさら「走れメロス」のあらすじを説明するまでもないとは思うが、主人公のメロスは人一倍正義感の強い男であり、その彼がひたすらに走る理由も、自分の命を懸けて友人を救うためなのである。

　しかし、犬は蹴る。

　自分の命を投げ出してまで友人を救い、暴君の王を恐れず正義のために戦った男と言えば聞こえはいいが、この令和の時代に動物虐待はやはり看過すべきではない事であるように思う。

　なにしろ現代の日本には、映画を見る前にあらすじを調べ、その映画に犬の死ぬシーンがあるかどうかを確認する人さえいるというのだから。それくらい、現代の日本人にとっては犬をひどい目に合わせるという行為が禁忌に近い行為なのである。

　しかも、メロスはただ犬を蹴ったわけではない。

　「少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く」犬を蹴ったのだ。

　確かに地球から見れば太陽の沈んでいく早さはゆっくりかもしれない。しかしながら、実際のところ太陽は宇宙空間を時速864,000キロメートルという途方もない速度で移動しているのである。

　この十倍ともなれば、時速8,640,000キロメートルだ。言い換えれば、1秒間に2,400キロメートルを移動する程の早さである。

　メロス、お前は犬に何か恨みでもあるのか。

　ああ、犬よ、かわいそうな犬よ。

　私にはもうセリヌンティウスがかわいそうだとかそんな感想は浮かんでこない。

　おそらくこの蹴とばされた犬は、メロスの足が触れた瞬間に一瞬で蒸発していることだろう。

　最後になるが、皆さんも犬は大事にして欲しい。

　少なくとも、命を懸けて守るほどの友人と同じくらいには。

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　「メロス、お前は犬に何か恨みでもあるのか。」

　これは「読書感想文「走れメロス」を読んで」という作品に登場する一文である。

　この読書感想文では、かの名作である「走れメロス」を題材に取り上げている。

　しかし、筆者が着目したのは主人公メロスの生きざまや正義ではなく、終盤の描写であるメロスが犬を蹴ったシーンである。

　メロスは友人のためひたむきに信念を貫いた。

　その過程で何かを犠牲にしなければならないこともあっただろう。それこそが、時速8,640,000キロメートルという途方もない速さで蹴られてしまった犬である。

　通常我々が「走れメロス」という作品の感想を述べるとき、そこには人間から見た視点がある。

　だからこそ、友人のために命を懸けて走るメロスの姿が我々の目に美しく映るのであり、それ以外の動物には目を向けることもない。

　例えばそれは、道中で蹴られてしまった犬であるとか、妹の結婚式で料理されてしまった羊などである。

　この読書感想文を書いた筆者の投げかけている提案も、おそらくはそういうことなのであろう。

　「人間の都合で美しい友情論を振りかざすためには、それ以外の生命はないがしろにされても構わないのか」と。

　皆さんも、過去の名作を読み返す際にはこういった視点を持ってほしいと切に願うばかりである。

　おそらく、大抵の作品で人間以外の動物はひどい目にあっていることだろうから。

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「人間の都合で美しい友情を振りかざすためには、それ以外の生命はないがしろにされても構わないのか」

　これは「読書感想文「読書感想文「走れメロス」を読んで」を読んで」という作品に登場する一文である。

　昨今の作品では、例えフィクション作品であっても動物を虐待するシーンを描くことは重大なタブーとなりつつある。犬や猫などの愛玩動物はもちろん、哺乳類全般においてこの傾向は見られるように思う。

　しかしながら、有史以前より人類の生活は他の生物を犠牲にすることなしには成立しない物であった。食肉としての家畜はもちろんのこと、植物由来の食糧を得るための農耕でさえも牛や馬といった労働力を常に基盤に置いているからだ。

　では、何故この読書感想文の筆者は「走れメロス」という作品を引き合いに出す必要があったのだろうか。

　これはおそらく、我々の生きる社会が「一見動物に優しい社会」であることに対する皮肉なのだろうと考えた。

　「走れメロス」が出版された当時の価値観では、やはり人間こそがすべての動物の上に立つものであり、人間の命は犬や羊の命よりも重いと考えられていたことが読み取れる。

　これは現代においても同じことではあるが、現代社会においてはそれを隠すような傾向があるように思う。

　つまりは、「人間は動物よりも間違いなく偉いが、それをはっきりと認めたような態度をとると周囲からの批判を受ける」ということである。

　おそらくその批判する側の人間でさえも、ほぼ毎日肉を食べて生活しているのにも関わらず、だ。

　我々は相変わらず動物を犠牲にして生活をしているが、その責任から逃れるように動物愛護のスローガンを声高らかに叫んでいるのではないだろうか？

　感想文の筆者が「走れメロス」をテーマに選んだのはきっと、我々が生きる現代とメロスの生きた時代を対比に置いた作者なりのアンチテーゼなのだろう。

　皆さんも今後「走れメロス」を読む際は、そんな価値観の違いを意識しながら読んでもらいたいと思う。

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「我々は相変わらず動物を犠牲にして生活をしているが、その責任から逃れるように動物愛護のスローガンを声高らかに叫んでいるのではないだろうか？」

　これは「読書感想文「読書感想文「読書感想文「走れメロス」を読んで」を読んで」を読んで」という作品に登場する一文である。

　この読書感想文内で筆者が述べているのは主に、現代社会において動物愛護の大切さが叫ばれているにもかかわらず、相変わらず動物に依存した生活しかできていないということである。

　確かに動物の命を軽んじて生活をすることは望ましくないことである。しかしながら、我々が動物に依存しない社会を実現するのであれば、今の生活を根底から覆さなければならないという問題が付きまとう。

　だからこそ、我々は常に動物の命に感謝して生きなければならないのではないだろうか。その対象が犬であれ羊であれ同様に、である。

　だが、実際にそれが叶えられる瞬間はどれほどあるだろうか。

　この忙しい社会において、食事とはもはや栄養補給の側面が大きくなっているように思われる。それに伴い、食事にかける時間の短縮、それに関わった生命への感謝の薄れ、食事を通じたコミュニケーションの現象などが弊害として発生しているのだ。

　我々は常に良い社会を実現しようとしている一方で、その代償として切り捨てられるべき何かを探しているのではないだろうか。

　つまりは、動物の命を犠牲にすることを表面的にためらうようになった一方で、我々自信が犠牲になることについては意識が薄れているということである。

　これではまるで本末転倒である。

　この読書感想文を書いた筆者の投げかけている提案も、おそらくはそういうことなのであろう。

　「我々こそが邪知暴虐の王であり、メロスが打ち倒そうとした存在なのではないか」と。

　人は誰しも、気付かないうちに暴君となってしまっているのかもしれない。

　この読書感想文は、そんな末恐ろしさをひしひしと感じさせてくれるものであった。

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こんにちは！

実は「走れメロス」の作者は、太宰治という、人物なんです！

知っていましたか？

今日は、そんな、太宰治が生まれた青森県の、名物を紹介したい、と思います！

青森県は、海鮮が、美味しいです！

あとは、りんごも有名ですね！

いかがでしたか？

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