詩 甘い蜜の食中「花」
仲仁へび(旧:離久)
第1話
「どうか私を守ってください」
「私を見つめて 抱きしめたらこの手を離さないでください」
「決して 絶対に」
交差点 信号赤く光る
ビルの明かりが点滅してる
道は濡れて 空は嵐
稲光りが 裁く人間探してる
「探していた人だと思った」
「君はそう思わせるのが得意な人なだけだった」
「知らず捕らわれてしまった」
ずぶぬれになった君が痛々しすぎて
思わず抱きしめて なぐさめてしまった
正しい事じゃないというのに
見捨てる事ができなかったんだ
君は卑怯者だ
みすぼらしいフリをして
自分を守ってくれる存在を探しているんだ
分かっているのにどうして近づいてしまうんだろう
花の蜜を吸う昆虫のように引き寄せられて
それが食中花だと 理解してるならなおさら
「私の瞳を見つめてください」
「私をどうか抱きしめてください」
「私を守ってくれるなら 甘い夢を見せてあげます」
交差点 信号赤く光る
ずっとずっと 色が変わらないままで
けれどそれは そう思い込んでいるだけ
車が突っ込んできても きっと気が付かない
「ストーリー」
その美しい花は、自らの色と匂いで餌を誘い出す。
誘い出されたモノを、花は決して、人間とは思わないだろう。
なぜならそれは、異なる種族なのだから。
詩 甘い蜜の食中「花」 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます