この代理天使に祝福を!

ともしき

第1話 この駄女神にサポートを

 ここは天界。女神や天使が日々生活をし、かつ死者を導く場所でもある。女神は死者をあの世、転生そして、別世界へ転送を選ばせ導く仕事をしている。一方我々天使の業務はその女神のサポートをすることである。これはある女神の元に配属された天使の物語である


 天使は女神のサポートを行うことが業務である。日々のお世話などを行い死者を導く女神の仕事を手伝ったりもする。「ねぇねぇ、あなたの配属先の女神様はどんな感じ?」彼女は女神エリス様の元に仕える天使だ。「今日は日本に降りて買い物をしているわ」そう私の女神は業務の死者の案内をサボり自分の担当地域である日本に降りて遊んでいるのだ。私の担当している女神はアクア様。水を司る神である。しかし、ここ最近アクア様は日本などに降りては買い物をしており仕事が捗っていない。そのため魔王のいる世界へ転生させる人数が減ってしまいノルマが達成できていないのである。「アクア様大丈夫なの?エリス様がめっきり勇者が送られてくる人数がこの頃減っているっておっしゃってたわ。」どうやらアクア様の後輩に当たる女神エリス様に迷惑をかけていらっしゃるらしい。日本担当のアクア様は若者の死者を天国や転生、そして体などをそのまま魔王のいる世界に転送させることができる権利を持っている。しかし、異世界に転送を望ん者たちはいまだに魔王を倒せていない状況である。ある転送者は、その世界で有名な発明家になり魔王討伐をしてくれると望んだが自身でも制御不可能の兵器を作ってしまいその世界の脅威を作ってしまったり、魔剣グラムを手にしたものは勇者の振る舞いをするもののハーレムのまま一向に魔王を倒せていない。そのためいつまでも魔王の脅威が続いているため、その世界を担当しているエリス様もお困りになっているわけだ。「もう、あなたの方がしっかりしているんだし女神の代理でもしたら?」そんなことを言ってくる彼女に「私たち天使が女神様の仕事を代わりの行うことなんてできないわよ」しかし彼女は「あら、でもマニュアルには女神がやむをえず(異世界に飛ばされるなどの)長期不在があれば代理を許可するって書いてあったわよ」確かに長期不在であれば代理は務まることは知っている。しかし女神が異世界に飛ばされるなどで長期不在になることは聞いたことがない。とりあえず私は彼女の言うことを適当にあしらい「そろそろアクア様がお戻りになられる頃だから行くね」と言ってその場を後にした。

アクア様の部屋に戻るとちょうどアクア様が袋を下げて戻ってきていた。「おかえりなさいアクア様」「ただま〜。」と返事をしながらアクア様は椅子にそのまま座り日本で買ってきたばかりのポテチを開け始めた。「あなたも食べる?」とアクア様が誘ってくださったが私は断った。「そう」といいながら徐に食べ始めるアクア様。私は「アクア様、そろそろ魔王の脅威にある世界への転送者を増やしていただかないとあの世界が大変なことになってしまいますし、アクア様の評判も下がってしまいますよ」と軽く注意するようにいった。「そうね、そろそろ私があの世界に魔王を倒せる勇者を送ってエリスにギャフンと言わせないとね」といいながら、「次の死者の情報を頂戴?」と言ってきたので水晶を渡す。この水晶で次に案内する死者の全てを除くことができるのだ。「名前は佐藤和真。ふんふん、ギャハハッこの人トラックに轢かれたと思ってショックで死んじゃったニートじゃないハハハハハッ」とアクア様は笑い転げてらっしゃる。「お通しいたしますね?アクア様」「えぇ呼んでちょうだい」笑うのを抑えながらアクア様がおっしゃるので佐藤一真を天界アクア様の部屋に召喚した。

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