第31話 言葉の始源。
原稿用紙でなくブログに直接書き込んでいると、チョッとした不注意と手違いで原稿が
ネット沼へ消えて仕舞う目に会う。
仕切り直し。少しばかし辛い。その昔のブログサイトではよくあったコトだ。
「われわれは考えるとき、言葉を使って考えるのが普通である。人間は、様々な概念に言葉をあてはめて、言葉によって考える。言い換えると、概念に対応した言葉を操作することによって、われわれは思考する。言葉を持たなくても、概念を持つことができ、概念を操作できれば、ある種の思考ができるはずである。このように考えれば、概念の形成は、言語的な思考の前提であり、概念の相互関係の操作は、言語的思考の端緒的な形態である。チンパンジーのレベルでは、この端緒的・原始的な「言語」を持ちそうである。いくつかの行動実験がチンパンジーに概念形成能力のあることを支持している。チンパンジーは、声道がヒトと違っていてために、ことばをしゃべることができない。しかし、記号や手話を用いた研究結果をみると、概念または概念に対応する記号の相互関係を理解し、短い文を作る程度の思考はできそうである」
「霊長類進化の科学」、京都大学学術出版会、2008年 三上章允
言葉には思考が発生するための起爆装置が隠されている。
それを暴くのは詩人だ。
詩人達よ、死体でもって橋頭堡を創れ。
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