茜の空にに風が揺蕩う
八草秋水
第1話 朝焼けと出発
ずっと夢を見ていたい。
どこまでもずっと。
現実は、辛い。
だからずっと、、、。
カーテンの隙間から零れた朝日が瞼に当たる。眠っていたくて寝返りをうつ。まだ私は、眠っていたいんだ。夢を見ていたいんだ。ずっと夢を見ていたいんだずっとずっと夢を見ていたいんだ。
少し目を開き時計を確認する。時刻は午前5時半。日にちは、8月31日。
夏休みの最終日。明日からは、学校宿題もまだ全て終わっていない。少し残っている。力を全身に込めてグッと起き上がる。カーテンを勢いよく開けて背伸びをした。
この最後の1日を無駄にするわけには、いかない。なにかしないと夏を楽しまないと。好きなアイツとの距離も縮まらいし特別なこともしていないそのくせ夏は、どんどん終わっていく。どこかへ行こう。そうしようそれがいい。ベットから出て洗面所に行き顔を洗い髪を整え歯を磨く。鏡を見る。こんな私がアイツと釣り合うのだろうか。そして付き合えるのだろうか。一回大きく深呼吸をしてもう一度顔を洗った。
さてとどうしたものかどこに行こうか。どうしようか。ここは、思い切ってアイツを誘ってみようか。、、、無理だメッセージを打つところまでは、できるが来ることができない。相手は、どう思うだろうか嫌われないだろうか。ウザがられないだろうか。距離感を間違えていないだろうか。いやここでくじけてどうするがんばれ私。
そう思い携帯をタップし画面を凝視しながら10分がたつ。
アイツからメッセージが帰ってくる。
断られた。
友達と遊びに行くそうだ。
、、、、、、いやけどまぁしょうがないよ。突然誘ったんだから。しょうがない。
一人で行こうそれもいい思い出になるはずだ。
そう思い朝ご飯を食べて着替えてバックをもって帽子をかぶって靴を履く。
ふと昔を思い出し後ろを振り返ってもう誰もいない部屋に向かって小さくささやくように言った。
「いってきます」っと。
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