ヤンデレな美少女に愛され過ぎて強制的に『保護』されてしまった件
数奇ニシロ
いつの間にか『保護』されてしまった
はぁ〜い、おはよ〜。
やっと目が覚めた? 良かった、よく眠れたみたいだね。
な〜にぃ? いきなりンーンーうなっちゃって。何言ってるのか、全然わかんなーい。
……なーんてね。ごめん、君が寝てる間に、猿ぐつわ嵌めちゃった。ふふっ。大丈夫、後で外してあげるからさ。でも、今はちょーっとだけ静かにしてて? ね?
……あーあー、ダメダメ。そんなモゾモゾしないでよ。動こうとしたって、動けないでしょ? 手も足も、バッチリ縛っちゃってるんだからさ。君はもう、何も出来ないよ。残念でーした。わかったら大人しくしてて? いい子だから、ね? ほーらナデナデしてあげる。よーしよしよし、いい子いい子。えらいえらーい。
いい子って、見た感じ私の方が年下だろって? まあまあ、良いじゃないそんな細かいことは。
……えっ、何で驚いてるの? ……ああ、何で考えてることがわかるのかって? わかるよ、それくらい。私はね、ずーーーーーーーーーっと君を見てたんだよ。だからね、君が何考えてるかも、目を見れば全部わかっちゃう。
ふふっ、知らなかった? 大丈夫。君が私を知らなくても、私は君のことを何でも知ってる。君が何時に起きるのか、何を好んで食べるのか、どこから身体を洗うのか、寝る前に何をするのかだって知ってる。全部、ぜーんぶ、世界の誰よりも君のことを知ってるんだから。
なに? 何を考えてるのか本当にわかっているなら、早くこの拘束を外してくれって? だからさぁ……それは出来ないんだって。君が思っている以上に、外は危険なんだよ。君に寄り付く害虫が、いたるところを徘徊してる。君が一歩でも外に出たら、それが最後。あいつらに狙われて、傷つけられて、奪われて……何もかも、滅茶苦茶にされてしまう。そんなの、絶対耐えられない。あんな薄汚い奴らに、君を指一本触れさせたくない。
だからね、君はここで『保護』されてなくちゃいけないの。大丈夫、私に任せて。必ず君を――最後まで守ってあげるから。……あはっ、今ちょっとドキッとした?
そうそう、自己紹介がまだだったね。私はミコ。君を世界一愛している、君だけの味方。
(ドンドンドン、と扉を強く叩く音がする)
あーあ、今いいところだったのに。ちょっと待っててね。少しお客さんとお話ししてこないと。大丈夫、すぐに終わらせて来るから。
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