ドッペルゲンガー症 記録(第一章完)
ヨートロー
第1話
ドッペルゲンガーは、ある意味病気だし、偶然の産物とも言える。
もしくは見間違いとも。
自分にそっくりの人間を見かけることなんてあってもおかしくはない。
だけど、全く同じ人間が本当にもうひとりいるとしたら。
君は今までの人生でいくつもの選択を重ねてきただろうし、これから先の人生にも無数の選択が待ち受けているだろう。
でももし、あの時、あるいはこれから。
別の選択を下したとしたら。
それはほんのちょっしたこと、またはとんでもなくだいそれたこと。
朝ご飯を米にするかパンにするか。
受験の、それで全てが決まるかもしれない問題の答えを1にするか3にするか。
通勤通学途中でコンビニに寄るか自販機で飲み物を買うか。
あらゆる生命体を皆殺しにする決定を下すか自死を選ぶか。
君が選択したことと違う方向性を選んだ君は、それから先の人生をどう過ごすのだろうか。
全く変わらないかもしれない。
思いがけない出会いがあるかもしれない。
君のドッペルゲンガーは、君の選択してこなかった君の人生だ。
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