さようなら私の純情
赤猫
結果はご覧の通り
私の恋は今目の前で終わった。
大好きな片思いの彼が放課後の教室で告白している姿をたまたま目撃してしまったのだ。
相手は頷いていた。
告白が成功して彼は目の前にいる女の子を抱きしめていた。
ああ…私の恋は終わってしまったんだなとそこで自覚した。
私は足早に廊下を歩いて外に出た。
赤い夕陽が私を見ているだけで誰もいない。
思いを伝える勇気がないからといつか伝えようと思っていた自分が嫌になる。
勝てないや彼が好きなあの子はとても可愛い子。
私はその子と違って可愛げないし、口は悪い救いようのない女だ。
彼を好きなったのはこんな私でも笑って優しくしてくれた。
それだけで君を好きになるには十分な理由だ。
涙が出てこないよ。
今どんな顔してるんだろうきっとキモイ顔してるよブスだよ。
恋をすると幸せになるって聞いたけど嘘じゃん。
苦しくて悲しくて仕方がない。
でも世界がキラキラしているのは本当だった。
それだけは嘘じゃなかった。
漫画みたいに恋をしたらハッピーエンドで終わると思っていた。
結果は見ての通りだったけどね。
さようなら私の純情 赤猫 @akaneko3779
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