第83話 【年末特別編】みなはらつかさ様を徹底的に調べて年越ししちゃいました!
●今回の読書作品
【作者】 みなはらつかさ 様
●今回の読書会参加者
加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。
猫のみけっち:人間嫌いの地域猫。
カマキリのカマッチ:国語力のあるカマキリ。解説役。
ガチャ。
「………」
(何?この散らかり具合は?!)
私が部屋に入るなり目にした光景は、足の踏み場もないくらいの沢山のA4用紙が埋もれている様子でした。
「友美ちゃん。どうしたんだい?目を丸くして?」
カマキリのカマッチは、机の上で両手のカマを広げて威嚇のポーズをしています。
「カマッチ…いや……だって、どうしたの?この沢山の紙……ってこれ全部作品?」
「そうなんだ。今日の読書会は特別編と言う事で、みなはらつかさ様が投稿した作品を全てプリントアウトしたんだ。そしてその数150作品だ」
「………」
(え?誰が?いつどうやって?てか、そんなに?)
「友美!なんなのよ!この散らかし様は!久しぶりに来たのに足の踏み場がないじゃない!片付けニャさいよ!」
「………」
(私が散らかした訳じゃないんだけどな……)
久しぶりに再会したみけっちは、フーフーと毛を逆立てながら怒りを露わにしています。
そしてその後、カマッチの指示で時系列順に作品が印刷された紙を並べ替えました。
「え?この3作品だけものすごく分厚いよ?」
「そうなんだ。みなはらつかさ様の作品は短編が多いんだが、やはり代表作と思うこの3作品をまず紹介しよう」
「う、うん……」
気付くと私は正座させられていて、みけっちも私の隣に来てチョコンと座っています。
「まずはアキとハルと言う百合作品だ。この作品は酔った勢いで一夜を共にしてしまった所から始まるラブコメ作品だ」
「友美。百合ってなんニャの?」
「え?えっと…女の子同士の恋愛と言うか……」
「はい?ふざけんるじゃニャいわよ!私と友美がなんでそんな関係にならなくちゃならないのよ!」
「痛い!痛い!」
理不尽な理解力と怒りで、激しく猫パンチを私の太ももに放つみけっち。
(誰もみけっちと恋愛関係だなんて一言も言ってないよね?大体、私は人間であなたは猫だよ?)
「そして、通称ぼくおんと呼ばれる、ボク、女の子に生まれ変わったけど、元気です、だ。13歳の若さで病死してしまった少年が猫耳少女に生まれ変わったと言う、とても優しい世界観で安心して読める作品だ」
「そうなんだ」
「そして最後は、旧タイトルが猫耳幼女育成日記で現在は神奈さんとアメリちゃんと言うタイトルでコミカライズ連載されている作品。こちらに関してはコミカライズ中と言う事でコメントは差し控えるが、とても面白い作品だぞ!」
バシバシ!
「痛いっ!!」
「友美。この作品のアメリさんは猫じゃない!なんで早く読ませてくれなかったのよ!」
「いや、私も今日知ったんだから無理だよ……」
「と言う訳でこの三作品以外に短編、エッセイなど併せて150作品を公開しているみなはらつかさ様なんだが、まずはこれを見て欲しい。簡単に年表としてまとめた物だ」
カマッチが両手のカマを器用に使い、取り出した一枚の紙。
(え?誰が書いたの?!)
●2012/7/17 投稿サイトにて、実質の処女作であるわたしといっしょにうたおうよ!を投稿。
「ちなみにこの作品はコミカライズ中の神奈さんとアメリちゃんの前身となる作品なんだ。併せて読むとなんだか感慨深いぞ」
●2020/2/14 バレンタインデーに現在の本拠地であるノベルアップにて、百合・TS百合・エッセイを投稿
●2020/2/20 【年下攻めっていいよね】の一言キャッチコピーシリーズ第一作目【できすぎ後輩とのびのび先輩の百合物語】を初投稿。
●2020/7/18 初の猫カフェに行き、なでなでしまくり癒される。
「あら?なでるだけで人間ってそんなの癒されるの?私でよければいつでもみなはら様に撫でさせてあげてもいいわよ。あ、でも友美は駄目よ」
「………」
(ちょっと、ヤッター!って思ったのに……)
「これ以来、みなはら様は猫カフェに頻繁に行くようになり、その度に体験記を投稿、19回も来店しているんだ。特に2020年の12月は28日に行ったのにも関わらず、年明けの1/8にはもう、来店しているんだ」
「………」
●2020/7/21 読者を期待と驚愕、絶望へと追いやった中毒シリーズ、【えっちな要素はないです。本当ですor信じて下さい】シリーズ第一弾【朝チュン】を投稿。
「ちなみにこのシリーズは、他にも【貝合わせ】【妹が姉にいろんな体位を試される話】【百合搾乳】【百合をオカズにする女】等多数あり、釣りとマジものが混在する、読んで見ないと何が起こるかわからない作品なんだ」
「………」
●2021/10/29 眼の手術をする
「え?大丈夫だったの?」
「ああ。その後の10/30には、ねこいくの連載を再開したようだ。恐らく完全ではないが、執筆には大きな影響はないと思われるぞ」
「良かった!でもこの頃は大変だったって書いてあるよね……」
「ところが更なる悲劇がみなはらつかさ様を襲うんだ」
「え?」
●2021/11/15 腰の治療。
●2021/11/18 内科へ通院。
「この頃は病院通いが多く、大分ご苦労された様だ」
「そうだね……」
●2021/12/14 近所のオッサンに暴言を吐かれる。
「ニャんなの!そのオヤジは!!」
「まあまあ。落ち着いてよ。みけっち」
●2021/12/23 全治10日の怪我を負う。
「………」
「その後は順調に執筆されていた様なんだが…」
●2022/7/17 サイゼリヤにてラム肉にはまる。
「このラム肉シリーズは、その後もエッセイとして時々投稿されているんだ」
「………」
●2022/8/2 救急車で運ばれる
「え?」
●2022/8/12 38.2の発熱
「ちょっと……大丈夫なのかなあ……」
●2022/9/8 第一回ステキブンゲイマンガ大賞の読者賞を受賞。
「すごいね!!おめでとうございます!」
●2022/11/1 サイゼリヤにラムランプステーキが無くなり号泣。
「……」
(なんかメニューを見た時の愕然とした様子が目に浮かぶ……)
●現在、神奈さんとアメリちゃんコミカライズ連載中。ランキング一位を獲得。
「と、まあこんな感じだが、みなはら様はツイートの大喜利にも何度も投稿されている」
「ツイートの大喜利?」
「あるお題の文章に関して【】内を埋めると言うものだが、印象深いのはこちらだ」
●小さい女の子とお母さんの会話
「ママ、いっぱいあるけど何の写真?」
「これ全部ママの【男遍歴】よ」
「………」
「ニャハハハハハ!やるじゃない!面白いわ!」
「因みに僕の答えは、これ全部ママの【ズリネタ】よ。だ!」
「ニャハハハハハ!!カマキリさんなかなかやるじゃない!!」
「………」
(カマッチ…どうしたの?何か悩みでもあるの?あなたらしくないよ?)
「そしてそんな、みなはら様の作品なんだが、特に僕が優れていると思ったのは、繊細な表現力だ。百合作品の多くはその様に表現が細かい作品が多いんだが、その中でも優しさが加わっていて、表現の中にとても美意識の高さが伺えるんだ。現在コミカライズ連載中の作品もその中の一つだと思う。そして短編に関してもパッと見た文章形がとても綺麗に見えるんだ。色々なジャンルを執筆されているんだが、読み易いと言うのはそう言う所なんだと思う」
「私も少し読んだけど、なんとなくカマッチの言ってることわかるよ!読み易いって言う所はきっと強く意識されているんだね!」
「そうね。私も猫カフェの作品読んだけど、愛が伝わってきたニャ!」
「そしてこれからも、みなはら様はぶれる事無くノベルアップの読者様を楽しませていくと思う。僕も陰ながら応援して行きたい!!」
「そうだね!単行本とか出るといいね!ところでみなはら様って女性なの?男性なの?……痛っ!!」
「そんニャ事詮索するもんじゃニャいわよ!!」
「その通りだ友美ちゃん。作家様達は性別をあえて公開していない方が多い。女性の様になり切ったり、逆に男性の様なペンネームだったり、そこはある意味タブーだからな。覚えておきたまえ。どちらでもいいんじゃないか?」
「う、うん。わかったよ」
「さあこれから、みなはらつかさ様の作品を読みながら年を越そうじゃないか?」
「うん!わかった!みけっちもね?」
「仕方ニャいわね。友美と年越しなんて不本意だけど。今日くらいはね」
「アハハハ……」
その後私たちは除夜の鐘の音さえもわからない位、みなはら様の作品を読んで色々語り合っていました。
みなはらつかさ様
この度はありがとうございました。
そしてツイート失礼いたしました。
作品をツイッターで捜索、発見して頂いて以来、作品の多さにこの構想を考えていました。
みなはらつかさ様のマイページはこちら
https://novelup.plus/user/450685506/profile (ノベルアップ)
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