夢旅行

くろゆり

第1話 現実

人は夢を見る。


夢では現実にはあり得ない事が出来たり、後悔した事をやり直したりも出来る。



じゃあ、夢の中で暮らせたら、、、


一生楽しいと思えるのかな。



私はただの一般人Aだ。なんの変哲もない、ちょっと人と関わるのが苦手な17歳だ。


俗にJKと言われる分類に入るが、誰しもが可愛くて今しか楽しめないからと遊び回ったりしない。


私は誰よりも現実に飽きていた。


決して逃げ出したかったんじゃない。


これは一つの選択だった。





私は今日、現実を捨てた。





さて、これがどう言う意味なのか、一緒に考えて欲しい。


現実を捨てるって?

馬鹿馬鹿しい、、


私だって思ってる。


それでもそうしたかったのだ。




とは言っても行動に移すのはとても難しい。


学校が丁度夏休みに入ったので、とりあえず退学って選択肢はまだ保留でいい。



じゃあ、何からやろうか、、


そう思い、まずやったのが連絡先の削除だった。



全16件、今時連絡先なんてわざわざ登録しない、、

話したければ、現代社会において、LINEやSNSを真っ先に使うからだ。



でも私は甘えない、捨てるってことは全部消すってことだ。


LINEは友達の人数すら確認せずにアプリごと削除した。



これでこのスマホでは現実の誰かに連絡は出来ない。



何か消したことに楽しさと身軽さを感じたので、色々と現実を捨てる手段を考えることにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る