(三)

 晴哉おじさんの家から戻り、大学の新学期が始まった。

 おじさんの家で見た、両親関連の書類の中で見つけたその名を、その後再び見つけることになった。

 それは、大学の秋の学園祭も終わった頃のことだった。刑事訴訟法ゼミのレポートのために裁判記録をあさって調べているときであった。

 見つけたのは、その年の五月に行われた刑事裁判の記録であった。その記録の被告人の欄に「国分隆司」という名を見つけたのだ。

 国分の罪は、貸金業法違反と借主を拉致監禁した容疑であった。


(続く)

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