声も体も持たぬ君

「ここには救いはないよ。もう全てを諦めなさい。」


そういうもう1人の闇の私は言う。それに私はいつものように「うん。そうだね。」と返していた。落ちてゆく。どこまでも。


悲しい。悲しい。悲しい。


ベッドの上に倒れて呻く。空虚な心を埋めるには苦しみで埋めるしかない私。誰かに救いを求めることはできない。何故ならば強い自分を演じていたからだ。

私は私が嫌い。救いのない私を引き上げて欲しい。落ちていく自分をこの深い海から引き上げて...


『そんなことないよ。』


そんな声も私にとっては幻でしかなかった。


※中2の時の200字小説とほぼ同じような内容です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る