柊其 星奈と異世界LIBRARY
八雲 鏡華
PROLOGUE
開かれたページ
暗闇の中、床を打ち鳴らす足音だけが反響するように響いている
それらを全て飲み込むように
「ねぇ、見てみようよ」
誰かが言った
「じゃあ、頁を捲って」
誰かが答えた
紙が
いつかも忘れた
隠された世界の幕が開かれた
空白の
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