第24話 情けは味方
サナーガの裏切りで商業都市キィドは陥落し、10万の民は
「
「返事してよー!!!!…うう」
しかし…目の前に横たわる多数の
「お姉さんも…ヴァルもいない……」
やがて
「こんな所に…二人を置いておけない……」
「いない…もしかして…生きて……」
「せ…い……」
不意に
「お姉さん!?
周囲を注意深く見渡すと 踊り子風の衣装を
「お姉さん!!??」
「せ…い…なの……」
「お姉さん!!生きてる!!うわ~ん!!良かった!!」
「せ…い…置いて…死ぬ…わ…け…無いよ…」
「酷い怪我…
「明かりが!!お姉さん!!人がいます!!」
「……………」
「お姉さん!?しっかり!!お姉さん!!??」
「ま…だ…生きてる…よ…」
「お姉さん……うぐっ…」
「おやおや…騒がしいと思ったら 大変ですねん?」
目の前には
「助けて下さい!!わたしの姉なんです!!」
「こちらへ来るのねん」
美女に導かれるまま 明かりのある方へ進むと古びた
「中へ入るのねん」
「先生!!死体を連れて来ては迷惑ぞよ!?」
「マァル まだ生きてるのねん多分」
「ほう?」
マァルと呼ばれた不思議な雰囲気の女の子は 飛び跳ねる様に近づいてくると、
「あの…」
「ふむふむ まだ生きておるのう 先生?救う気か?」
「お願いします!!姉を助けて下さい!!」
「情けは味方ですねん
「わらわは薬を用意するぞよ 小僧は井戸で水を汲んで湯を
「え?は…はい!!」
「お姉さん!!目を覚ました!!うわ~ん!!」
「
「親切な方と出会い 助けていただいたのです!!」
「目覚めおったか?先生の薬のお陰とはいえ
「この子は……」
「わらわは子供では無い!!これでも大人じゃ!!かなりのな!!」
騒ぎを聞き 奥の部屋から
「あららら〜?お目覚めですわねん 良かったですねん」
「この方々が助けてくれたのです」
「それは…うぐっ!!」
「無理をしちゃダメですねん
「これで目覚めた時は もっと楽になってるねん」
「改めて姉を救っていただき ありがとうございます!!」
「情けは味方ですねん 持ちつ持たれつですねん」
「小僧 運が良かったのう 先生がたまたまこの地に興味があって足を踏み入れたお陰だぞ」
「申し遅れました。わたしは
「ウフフフ、きちんと挨拶が出来る良い子ですねん 私は
「わらわはマァルじゃ しかし余計な仕事が増えたせいで先生の帰国が遅れるぞよ?あ奴がうるさいのう?」
「情けは味方
「仕方がないのう…小僧 とりあえず
「え?料理ですか…」
「その剣で肉や野菜は切れるであろう?」
「はあ…剣で肉や野菜を……」
その頃…リョーブの首都ルーフェイには サナーガの大軍が迫っていたが、守備隊は
「父上~!!うわ~ん!!」
ルーフェイの政庁にある玉座の前では リョーブの王
「太子…泣いてはなりませぬ…お父上のご無念は姫様と共に晴らすのです…」
「うぐっ…だって…うう…姉上は
「
「太子 ここを離れるのです…身を隠し いつの日か……」
「うぐっ…
「この
大臣の
「大王…太子の事は この
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