秘書、転生いたしました

秘書

第1話 ここは一体どこでしょう

ここはどこでしょうか、

宇甘妃里32歳。○○商事秘書課に勤めて11年最近は秘書課長にまで成り上がった。

自分で言うのもなんだが仕事はできる方だと思う。

もともと秘書の仕事が向いていた、というのもあるのだが。

そんなわけでこの仕事が大好きだった。


「私は仕事に向かうために電車を待ってて、それで」

轢かれたのだ。駅はいつも混んでいた、だが今日は異常だった。

待っている時誰かに押されて落ちてしまった。

では、ここは死後の世界。だがそれにしては汚い。

芝生は荒れて花は枯れている。鬼や釜などがないから地獄ではないだろう。

また荒れていることから天国でもないことが分かる。

ではここはどこなのでしょう。黄泉の世界と言うものなのでしょうか。

本で見たことがございます。

「想像とはやはり違いますね。なにもないところかと思っておりました。」

そういえば人がいらっしゃいませんね。誰もお向かいに来ないですし、お話し相手がいないのは寂しいですから探しに行きましょうか。

「あら、ちょうどあそこに集落が見えますわね。ではあそこに向かいましょう」

でもおかしいですね、集落があるのに人はいませんのね。

とにかく今は人に会いたいですから気にしてられませんね。


「着きました。ですけど人気がほんとにございません。人はいないのかしら」

「いえ、人はいます。隠れているだけです」

「え!?!?」

今どこからいらっしゃったのでしょうこの方。

「驚かないで、私はこの村の娘です」

「娘さんね。お名前はなんというのかしら」

「ティーファ。アルベルト・ティーファよ」

「ティーファ様ですね。私は妃里よ」

「ヒサト?変わった名前ね。聞いたことないわ」

「ティーファさんはどこの国のお方だったのですか?」

「国?いまいるじゃない。ベルディン王国だよ?」

そんな国あったかしら。でも、、、王国なんてないはずです。

「ここは、なんという世界なのでしょう、、、」

「世界?どういうこと?」

「いいえ、なんでもございませんよ」

「それにしてもティーファ様以外人はいませんの?」

「その様ってやめてよ、私以外もいるわ。けど怖がって出てこないの。だから私が外に出る用事を済ませてる」

「なぜティーファさんが?他の方もいらっしゃるのに、」

「私は魔力があるから、こんな時にはもってこいだわ」

魔力ですか、日本にはそんなもの、いえ地球の橋から橋までみてもそんなものは存在しないはずです。では本当にここは何処なのでしょうか。地球ではないとしたら、

「お姉さん?どうかしたの?もしかして同情してくれるの?いらないよそんなの」

「え、いえ。ではティーファさんは魔法が使えるのですか?」

「お姉さんも使えるでしょ?」

魔法なんて使えるわけないじゃない、アニメでしか見たことないですし

「いいえ、使えません」

「うそ!?魔力はあるのに?もしかして使い方がわからないとか、??」

私にも魔力が、?

「ええ。わからないのです」

「お姉さん言葉遣いがきれいだし服もきれいだからどっかの姫様かと」

「いいえ、お姫様ではございません。」

「そう。じゃあたしが魔法を教えてあげる」

「ありがとうございます、ティーファさん」


「それにしてもお姉さん、ここに来る途中に魔物とか会わなかったの?」

「いえ、私は、、、」

「お姉さん訳あり?そうなの?そうは見えないけど。まぁ服もきれいだけど変だしね」

「変ですかこの服、そうですか」

本当に違う世界に来たかのよう、いいえ来てしまったのでしょうね

このお洋服はスーツですし、どこにでもあるでしょう。ここが地球なら、の話ですが

「お姉さん!どうしたの、悩み事?そんな服で冒険者ってわけでもなさそうだけど」

「いえ、あのティーファさん。あなたこの村出る気はないですか、?」

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