ひとりぼっち。

雪の香り。

第1話 ひとりぼっち。

家族がいる。

友人がいる。


でもなぜか心が「私はひとりぼっち」と叫んでいる。


誰にもこの孤独を訴えられない。

私には価値があるのだと、誰かに認めて欲しい。

そうでなくては生きていけない。


そんな弱さ。


もう一歩だって歩けない。

でも立ち止まったら置いて行かれるだけ。


誰も振り返らない。

誰も助けてくれない。


私のことを好きだと、大切だと言ってくれる人も。

この苦しみを理解できない。


私はひとりぼっち。


悪いのは私。

伝える努力をしていないから。

伝えていないのにわかれなんて無理。


けれど、伝えた時に

「くだらない」

「めんどくさい」

何て言われたら心が折れてしまうから。


言えない。

私を拒否しないで。

私に優しくして。


助けてよ!


大声で叫べたらどんなにいいだろう。

それができない限りは。


私はひとりぼっち。

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ひとりぼっち。 雪の香り。 @yukinokaori

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