メスガキ保全活動

@kyo1245

メスガキ保全活動家の朝は、早い

本日はメスガキを守り保全する、保全活動の方にインタビューしてみました。

メスガキ保全活動の朝は早い

こんな朝日も登る前からいつも活動なされているのですか?

―ええ、メスガキは健康優良児ですからね。夜明けとともに目を覚ましはじめますよ。ん、そろそろですかね。耳をすませてみてください。

いわれるがまま周囲に聞き耳を立てるスタッフたち、

…ーコ…ザ……ザー…

すると遠くのほうからなにやら声が聞こえ初めてきた。

もしやこれが?

―ええ、メスガキです。日の出ぴったりですね。もうすぐ一斉に泣き出しますよ。

ザーコ、ザーコ、ザコザコ

言葉通りメスガキの声があたり一帯に響き渡る。

―ほらね

言葉どおりの現象に感嘆を隠せないスタッフ達。

今がこのときだとスタッフ達は質問を繰り出す。

どうしてメスガキを保全しようと思われたのですか?

―そうですよね、そこは疑問ですよね。そうだな…どこから話せばいいか…うん…メスガキ、ですねやはり。

メスガキとは?

―メスガキとは…そうですね、私にとっては人生…ですかね。

こうして今みなさんとメスガキの声につつまれていますが、このメスガキも数年すると姿を消してしまうんですよね。

消えてしまう?

―ええ、正確には成長してしまいメスガキではなくなってしまうのです。メスガキのまま大人になったらそれはただのクソババアですよ。

それは…そうですね…でもそれならば保全活動とは?

―今いるこのメスガキたち、彼女たちが旅立ってもまたべつのメスガキたちが定着してくれるための土壌作り…ですね。

なるほど、具体的にはどのようにするのでしょうか。

―あなた達の足元を見てください。一見地面のようにみえますが、人間です。

え?うわっ!本当だ!

―そう、メスガキに必要な「マゾおじさん」です。良質なマゾおじさんはメスガキを育てるために絶対必要な条件ですからね。ここまでたくさんのマゾおじさんを集めるのは苦労しました。

でもこれでメスガキが継続して訪れ定着する場所になっていきました。これが保全活動…ですね。

なるほど、今日はありがとうございました。

―では私はこれで

そういいながら保全活動家は横になり地面と一体になっていったのでした。

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