第5話寺前の誤算

ピンポンパンポン


「えー、寺前です。皆が逃げて15分経ちました。既に、アーチェリー部の井山卓也君、加山雄二君、斎藤利光君が死にました。私を殺すか逃げきって下さい。以上です」


寺前は、タバコを一服してから宮部先生と共に生徒を探した。

教室、1部屋ずつ確認していく。

「寺前先生、ちょっとトイレ行きたい」

「いいですよ」

「近くにいてね」

「はい」

宮部がトイレに入ったと、同時にトイレの死角から生徒が1人寺前に忍びより、後ろから喉にナイフを突き付けた。

「寺前の姉ちゃんよ!声を出すと刺すよ」

寺前は顔色が悪い。

スキンヘッドのその生徒が、寺前から武器を奪っていく。

丸腰になった寺前の胸を揉む。

「先生、気持ちいいんだろ?」

寺前は裏拳で、スキンヘッドを殴った。

「いって~。殺してやる」


寺前は前に押し倒され、スキンヘッドが銃を向けた。


バキューン!


スキンヘッドの生徒は吹っ飛んだ。


「寺前先生、コイツは所詮、ガキだ」

「宮部先生、ありがとうございます」

「気を付けて行動しようね」

「はい」


スキンヘッドは目を見開き、死んでいる。

「あ、寺前先生も今のうちトイレ済ませなさい。まだ、頭のいいガキがわんさかいる。どこでどんなトラップを仕掛けているか分からんからね。特に化学部は爆弾作りの名人だから」

「はい」

寺前はトイレに入った。


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