第786話 エアライツ解放
エアライツを占拠しているムスターデ帝国軍の司令官、リアムの寝室に忍び込んでいたジェロたち。
『危ないわね』
リアムが投げた短剣はヴァルの≪結界≫で弾いた後、ブロードソードの斬り付けもその≪結界≫で防ぐ。
「個人的な恨みはないのだけど」
ジェロは呟きながら≪催眠≫の魔法で捕縛して、≪飛翔≫で担いでラーフェン軍の陣地まで連れ帰る。
司令官が急にいなくなった混乱は、遠目には分からなかったが、引き続きハポリエルに援軍の陣地を確認させているとそれなりだったようである。
ハポリエルの手引きで指揮官ゲルスタッカーの天幕に夜中に忍び込み、ここでも≪催眠≫で捕縛して連れ帰る。
街を占拠していた司令官、1万の援軍の指揮官の2人をとらえた後も、混乱している帝国軍の将官らしき人物を何人か追加で捕まえる。その上で、巨大な≪炎壁≫を援軍の敷地にいくつも発現させて、低い声で降参を促すと、士気の下がった帝国の援軍はラーフェン王国に降り出す。
降った援軍の将兵を街から遠ざけさせると、エアライツを占拠している帝国軍にも動揺が広がる。戦争奴隷にしたリアムに降伏を呼びかけさせると、素直に城門を開いて来た。
「テルガニ伯爵、流石ですね!」
ルネリエル王弟が手放しで褒めてくれる。
「無駄な血を流すことなくエアライツを取り戻せて良かったです」
「このままビーレアの街もお願いします」
ルネリエルは降伏した帝国軍を街から遠くに配置したまま、連れて来たラーフェン王国軍だけと一緒にエアライツの街に入り、住民の慰撫に努めるようである。
ジェロ達だけでビーレアの街に向かい、同じように支配していた帝国の司令官を捕まえて、街を解放する。
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