第691話 インラントの外2
「動き出しましたな」
街から帝国軍の500騎ほどが駆け出してきて、ディートマルたち100騎の方向に迫っているのを、遠くで見ているルネリエル王弟たち。
「初手から500騎も揃えて送り出せるとは、やはり帝国軍の習熟度は侮れませんな」
「いつも戦争ばかりしている国ですので」
「ハーニッシュ副団長、我々ラーフェン王国の騎士団も新生したこれから強くなって行けば良い。これからだ」
「は!」
ラーフェン王国の騎士団が見劣りすると言われたようで肩身を狭くするハーニッシュ侯爵だったが、ルネリエルがフォローする。
「レーハーゲル副団長、魔術師団も、だぞ。テルガニ伯爵家の主従までを目指す必要はないが、これから団を強化するのに彼らの事例をしっかり学ぶのだ」
「承知しました」
その遠くで見ているラーフェン王国の幹部のことなど全く気にすることなく、ディートマルたちは馬を操っている。
「おい、まずいぞ。敵を離しすぎている。少し手加減しないと」
「いくら街から駆け出した疲労があるとしても、やはりこれは戦馬(バトルホース)の力ということだろうな」
「帝国軍の中にも何頭か大きな馬が見えるので、あれは戦馬なんだろう。ただ我々みたいに全部が戦馬でないと足並みを揃えるために遅くするしかなくなるので、実力を持て余すことになる」
「改めてテルガニ侯爵家の財力を思い知るな」
「この戦力をミュンヒ王国再興に繋げるためにも、こんな戦で一兵たりとも失うわけにはいかない。みんな分かっているな」
「「「もちろんです!」」」
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