第669話 リブルドーでの魔物退治

 ラーフェン王国の王都ジークセンで、ラーフェン南部の開放を手伝うのはモーネ王女から冒険者クランへの依頼、という手続きを済ませたジェロ達。

 ミュンヒ達がジークセンに到着するまでの間に、ベルカイム王国のリブルドーの街に向かうこと、王都ルージャンから帝国軍を追い出しながら南下するヒルデリン王子達がそろそろ到着しそうなこと、そのリブルドーの周りを囲む魔物を倒しに行くことなどを伝えると、そちらも冒険者ジェロへの指名依頼としてくれることになった。

 リブルドーの西の山脈から魔物が降りて来たのは、自分たちのせいである可能性があるため少し後ろめたいが、確かに冒険者の依頼か何か理由があった方が、両軍入り混じるリブルドー付近での行動に言い訳ができるので、ありがたく受けている。


「ジェロ様、もうすぐリブルドーの街ですね」

「この前に通ったときにはまだハイオークたちが居たと思ったのに、動いているのはドレイクだけかな?」

「さすがに城壁は炎ブレスを防ぐのかもしれませんが、城門が危なそうです。上から大きな石を落として攻撃しているようですが」

「あの攻撃しているのは帝国兵だね。でも城門が破られると住民にも被害が出るし、行こうか」

「クリノームとベルフールに声をかけなくて良いのか?」

「俺たち4人と悪魔たちで足らないか?」

「ふん、任せておけ!」

『だいぶネベルソンの扱いが分かって来たみたいね』

『いや、彼だけでなくヴァルやリバイモンが居たらBランク魔物がどれだけ居ても本当に大丈夫かなと』

『はいはい、頑張りますよ』


 リブルドーを囲む地龍(ドレイク)の数は、20〜30体くらいのようで、ジェロ自身も≪氷槍・改≫などを乱発して対応する。ヴァル、リバイモン、ハポリエルの悪魔たち、そしてリスチーヌとアルマティも頑張るし、魔人ネベルソンがその悪魔シトリーと共に張り切っている。

 そうなると、表皮が硬くて炎ブレスや尻尾攻撃などが脅威であるBランク魔物であるドレイクも、空が飛べず足が遅い欠点がそのまま弱点になり、空を飛ぶ4人と悪魔たちの餌食になるだけであった。

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