第663話 家臣たちの事情2
イドとレナルマンが次々と子供ができた報告をした後である。
「実は……」
「もう、しっかりしなさい」
「はい、私エヴラウルはこのジョジョゼと結婚したいと思います!」
「え!?」
そのジョジョゼとエヴラウルが二人並んで結婚報告である。
ジェロは驚いて他のイドやレナルマンの顔を見ると単に頷かれるだけである。確かに以前に彼らがお互いに意識していてもなかなか引っ付かないと聞いてはいた。
「そうか、そうか、それはおめでとう!良いじゃない!二人ともおめでとう!」
「「ありがとうございます」」
「じゃあ、ガニーの屋敷で、イド、レナルマンの家の隣で良い?二人の家は」
「え?良いのですか?」
「(勝手に想定していたとは言えないし)うん、もちろんだよ」
「いや、おめでたい話が立て続けて嬉しいね。じゃあ二人も新築の間取りの調整などで留守番組になって貰おうか」
「いえ、そんな。子供が生まれるわけでも無いですし」
「何言っているの、まだ早いでしょ」
エヴラウルがジョジョゼに叩かれているのが初々しいと思い、前世を含めると微妙におじさんと自覚したジェロ。
「そうなるとご一緒する家臣が半分になってしまいますよ。そうですね、いっそミュンヒたちにも行って貰いますか?実際の戦闘は参加させないにしても、ジェロ様の陣容にケチをつけられないように」
「戦争に連れて行くつもりはないと言ってしまっていたのだけど……」
「本人たちの意向も聞いていますか?ラーフェン南部の解放は彼らの希望に近づくことですし」
確認すると、全員でも連れて行って欲しいと言われてしまう。もちろん戦闘にも参加する、と。しかし70人ほどは弓兵と歩兵であり徒歩で行くには時間がかかりすぎるので馬が要る。しかもどうせ新規に調達するならば、戦馬(バトルホース)にしたくなる。
困ったときの商人アナトマに相談し、近隣から戦馬を大量に集めて貰い、足らずだけは通常の馬を調達することで、移動中でも戦馬に変更していくことになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます