第536話 モーネ達との別れ
ラーフェン王国からいよいよコンヴィル王国に帰国することになったジェロ。
「当然だが、コンヴィル王国とラーフェン王国の合同外交使節団におけるモーネ王女達の護衛任務は完了とする」
とフェリック王太子に告げられ、モーネ王女からも了承されている。
「長きに渡り本当にお世話になりました。コンヴィル王国に帰国された後も、冒険者として指名依頼を出せばお応えいただけますか?」
「え?」
本業はギルド職員、とは言えず頷いてしまうジェロ。
『可愛い子の依頼は断れないわよね』
『いや、ギャストル王子に護衛任務を解除されていたのに、ヒルデリン王子からのモーネ王女救出依頼なども冒険者として結局受けていたから……』
『はいはい、そういうことにしておくわ』
モーネ王女達についていたモージャン子爵令嬢のユゲット達も役割を終え、一緒に帰国する。もともと皇国からモーネ達に付けられていた使用人や護衛達は、北東部の街の解放が終わり、皇国軍が連合軍から離れた際に皇国に帰国していた。
フェリック王太子達のコンヴィル王国軍、ジェロ主従とユゲット達のみが帰国し、レジスタンスのドナシアン達は王都に残っている。
「じゃあ、ガニーの冒険者ギルドの連中によろしくな」
ドナシアンから伝言を頼まれたジェロは、内心はビクビクしながら頷くだけであった。
「いよいよガニーに帰還ね」
「いや、ニースコンの奪還がその前にあるだろう?」
「王太子達のみで対応されるのでは?」
「いや、手放さないと思うがな」
できれば何事も無いままが良いと思いながら、家臣達のやり取りを聞き流そうと思うジェロであった。
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