家を構えたクラン長
第459話 ニースコン近郊
ニースコン近郊に陣取っているフェリック王太子。
「ラーフェン側のゲンベランの街からの物資運び入れは阻止しているのだよな?」
「はい、ニースコンへの物資搬入は全て排除しているはずです」
「ではなぜ兵糧攻めが効かない?」
「効かないはずは無いのですが。無血開城するときに物資はほぼモージャンへ運び出しましたし、ニースコンの城内にはムスターデ帝国軍が最初に持ち込んだ兵糧しかないかと」
「あれからかなりの日数が経っているにも関わらず士気が落ちたように見えないのはなぜだ」
「我々の知らない運搬手段があるとしか……」
そのフェリック王太子達の拠点の近くにおいて。
「ドナシアン様、何とか帝国兵たちを撃退して参りました」
「うーん、ニースコン陥落からしばらくは特に厳しい状態が続いたが、少しはマシになって来たということか?」
「そうですね。フェリック王太子殿下達がニースコン付近に陣取って頂いていますので、このレジスタンス拠点には手がまわらなくなっているのでしょうかね」
「そうだと良いのだが、以前に敵兵が減ったと思ったらガニーの街が襲撃されていたからなぁ」
「警戒を続けます!」
元々のコンヴィル王国とラーフェン王国の国境からはラーフェン王国側になる廃村にあるレジスタンス拠点。本来はガニーの街の冒険者ギルドのギルドマスターであるはずのドナシアンが率いている。事務職が苦手な彼は現場が性に合うのであろう。
帝国が支配しているゲンベランとニースコンの2つの街の間に、フェリック王子達の陣とレジスタンス拠点があり、互いに連携して帝国軍に対抗している。そのため帝国軍によるコンヴィル王国へのこれ以上の侵攻は防げているが、微妙な均衡が続いている。
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