第433話 ワイバーン討伐2

上空でワイバーンの前を飛んでいる悪魔リバイモン。ワイバーンの炎のブレスを器用に避けて飛んでいるのだが、悪魔の姿が見えない仲間達には何が起きているのか分からない。

それでも火を吐く飛龍には火属性より水属性の方が効果があると思われるため、アルマティもリスチーヌも習得したての≪氷槍≫を上空のワイバーンめがけて発動する。飛び回っているためなかなか的中しないが、意表をつくタイミングでアルマティが作り出した≪氷壁≫が邪魔になったのであろう、ワイバーンが動きを止めたところで2人の攻撃が当たる。

リバイモンも回避だけでなく同様に≪氷壁≫や≪氷槍≫を活用しさらに≪氷結≫で動きを拘束していくことでワイバーンはだんだんと動きが限られてきて、最後の≪氷槍≫でトドメを指すことで地表に死亡したワイバーンが落下する。


「流石はジェロ様、我々も負けていられないぞ!」

確かに人数だけでは、イド、レナルマン、コンスタン、エヴラウル、ジョジョゼ、マドロールと倍の数がいる。ただ、ジェロが実際には悪魔3人を召喚している上に、魔法の同時発動が可能な数なども含めると攻撃の手数はジェロ達の方が圧倒的であった。

さらに暇になったジェロは仲間達への≪結界≫魔法を切れないように追加発動しながらリバイモンを労う。

『リバイモン、流石だね』

『この程度。1人でも大丈夫だったのだが』

『まぁこのメンバでの共闘をこれからは学んでね』


何故か飛び立たないもう1体のワイバーンは最後まで逃げないため、首を振り回してのブレスも回避か≪結界≫により防げば、体が大きいだけあり武技や各種魔法などの格好の的になっている。その結果、上空にいた1体より時間はかかったものの、仲間も大怪我をすることなく討伐することができた。

金級が1人、銀級冒険者も3人居たのだから、計算上はAランク魔物が2体でも楽勝であるのは確かであった。

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