第351話 ガニーの屋敷取得

家臣たちとも一日中ガニーの復興支援をした後は宿屋に戻り、互いの作業内容を話し合う。

「焼かれた家屋なども大体片付いたから、明日からは門や家屋の復旧にも取り掛かるそうです」

「ウチのも、家屋をどうしようか?って言っていました」

「今ぐらい一緒に居てやれば良いのに」

「あっちの実家に居るから」

「イド、それならばこっちに呼んでやれば?宿の広い部屋に移っても。それと皆に相談なんだけれど。ガニーでの屋敷について。かなり広い敷地を貰えたから、敷地内に皆の家も作れるよ。例えば、イドの家も作ってそこに住んでの家政婦の話、本当にして貰えるようにならないかな」

「ジェロマン様!良いんですか?」

「まだ土地を貰ったことしか確定していないし、図面を見ながら家の配置とか考えないとダメだけどね」

「えー、楽しそう。皆で相談しましょうよ」


元々神殿・孤児院がガニーの北端近くの西側にあり、その北側と東側にあった街の端の広大な空き地がジェロの物になったのである。神殿の南側には東西に道路、その道路にT字に神殿まで到達する南北の道路が街の中心部に向かう。

神殿のさらに西側は他人の家であるが、東西の道路の北側はほぼテルガニ家の敷地であり、神殿・孤児院の10倍ほどの広さである。街が円形なので東西の道路より北側の弧の内側のほとんど、ということになる。


どこまで実現できるか分からないが、いったんは次のように案が整理された。またこれから順次見直しをかけていくことになる仮案である。

神殿の北側は畑、子供達が手伝いに来られるように。道路沿いに神殿・孤児院の東側には順番に、庭、馬屋、家族持ちの家臣の家が順次並んでいく。馬屋の北側に本邸を。庭の北側に単身の従業員の集合宿舎。残りの、主に敷地の北東、従業員棟と本邸の北側は空き地に残し、特に北東の空き地は馬を走らせたり魔法の訓練を遠慮なく行ったりする場所とする。

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